Loading [MathJax]/extensions/TeX/mathchoice.js

2015-10-07

シルヴァーマン 「はじめての数論」第3版 第8章の練習問題


※MathJaxの数式表示に少し時間がかかります。

8.1
k,l\in\mathbb{Z}とすると、定義によりa_1-b_1=mk\tag{1}a_2-b_2=ml\tag{2}
(a)
(1)(2)を辺々足して(a_1+a_2)-(b_1+b_2)=m(k+l)だからa_1+a_2\equiv b_1+b_2 \pmod{m}

(b)
(1)(2)よりa_1=mk+b_1, a_2=ml+b_2。これらの積よりa_1a_2=m(mkl+kb_2+lb_1)+b_1b_2なのでa_1a_2-b_1b_2=m(mkl+kb_2+lb_1)だからa_1a_2\equiv b_1b_2 \pmod{m}

8.2
k\in\mathbb{Z}として、定義によりac-bc=c(a-b)=mkだからm|c(a-b)\gcd(c,m)=1だから練習問題7.1によりm|(a-b)となるのでa\equiv b \pmod{m}

8.3
(a) x\equiv9\pmod{15}
(b) 解なし。
(c) x\equiv1,3,5,7\pmod{8}
(d) x\equiv3,4\pmod{7}
(e) 解なし。

8.4
(a)
aの末尾2桁をa_2とする。すなわちa=100k+a_2 (k\geq0, 0\leq a_2<100 )。a-a_2=100k=4\cdot25kだから、a\equiv a_2\pmod{4}である。
したがって4|aすなわちa\equiv0\pmod{4}4|a_2すなわちa_2\equiv0\pmod{4}は同値。

(b)
aの末尾3桁をa_3とする。すなわちa=1000k+a_3 (k\geq0, 0\leq a_3<1000 )。a-a_3=1000k=8\cdot125kだから、a\equiv a_3\pmod{8}である。
したがって8|aすなわちa\equiv0\pmod{8}8|a_3すなわちa_3\equiv0\pmod{8}は同値。

(c)(d)
n+1桁の数aが、1\leq a_n\leq9, 0\leq a_i\leq9 (0\leq i\leq n-1)となるa_0,\cdots,a_nを用いてa=10^na_n+10^{n-1}a_{n-1}+\cdots+10a_1+a_0と表されているとする。10\equiv1\pmod{9}なので練習問題8.1(b)により10^j\equiv1\pmod{9} (1\leq j\leq n)だから、10^j=9k_j+1 (k_j\in\mathbb{N})と書けるので、aの各桁の和s=a_n+a_{n-1}+\cdots+a_1+a_0としてa=9(a_nk_n+a_{n-1}k_{n-1}+\cdots+a_1k_1)+s\tag{3}これよりa\equiv s \pmod{9}だから、9|aすなわちa\equiv0\pmod{9}9|sすなわちs\equiv0\pmod{9}は同値。
(3)において3を法としても同様なので、3|a3|sは同値。

(e)
(c)(d)と同様にa=10^na_n+10^{n-1}a_{n-1}+\cdots+10a_1+a_0とする。10\equiv-1\pmod{11}なので練習問題8.1(b)により10^j\equiv\left\{\begin{array}{cc} 1\pmod{11}& \mbox{($j$が偶数のとき)}\\-1\pmod{11}& \mbox{($j$が奇数のとき)}\end{array}\right.
これよりaの各桁の交代和をAとしてa\equiv A\pmod{11}だから、11|aすなわちa\equiv0\pmod{11}11|AすなわちA\equiv0\pmod{11}は同値。

8.5
(a) x\equiv6,13\pmod{14}
(b) 解なし。
(c) x\equiv5,18,31,44,57,70,83\pmod{91}

8.6
(a) \gcd(72,200)=8より\gcd(72,200)\nmid47だから、定理8.1により解はない。
(b) \gcd(4183,15087)=47で、\gcd(4183,15087)\mid5781だから、定理8.1により解は47個。
(c) \gcd(1537,6731)=53より\gcd(1537,6731)\nmid2863だから、定理8.1により解はない。

2015-10-06

シルヴァーマン 「はじめての数論」第3版 第7章の練習問題

※MathJaxの数式表示に少し時間がかかります。

7.1
定理7.3によりa=p_1p_2\cdots p_nと素因数分解される。\gcd(a,b)=1だから、p_1bの因数でないので、定理7.2によりp_1|c。そこでa_1=a/p_1=p_2p_3\cdots p_n, c_1=c/p_1とすると、a_1|bc_1だから、上と同様にp_2|c_1となるのでp_1p_2|c。同様に繰り返してp_1p_2\cdots p_n|cだからa|c

7.2
a=p_1p_2\cdots p_m, b=q_1q_2\cdots q_nと素因数分解されたとすると、\gcd(a,b)=1より\{p_1,p_2,\cdots, p_m\}\cap\{q_1q_2\cdots q_n\}=\emptyseta|(c\cdot1)なので練習問題7.1によりp_1p_2\cdots p_m|cだから、c=c'p_1p_2\cdots p_mとかける。q_1\nmid p_1p_2\cdots p_mだから定理7.2によりq_1|c'。以降q_2,\cdots, q_nについて練習問題7.1と同様に繰り返してq_1q_2\cdots q_n|c'。故にc'=c''q_1q_2\cdots q_nとなるから、c=c''p_1p_2\cdots p_mq_1q_2\cdots q_n=c''abなのでab|c

7.3
(a)
n=1のときn(n+1)/2=1だから成立。n>1に対して1+2+\cdots+(n-1)+n=(n-1)n/2+n=n(n+1)/2

(b)
n=1のときn(n+1)(2n+1)/6=1=1^2だから成立。n>1に対して1^2+2^2+\cdots+(n-1)^2+n^2=(n-1)n[2(n-1)+1]/6+n^2=n(n+1)(2n+1)/6

(c)
n=0のとき(1-a^{n+1})/(1-a)=1だから成立。n>0に対して1+a+a^2+\cdots+a^n=(1-a^n)/(1-a)+a^n=(1-a^{n+1})/(1-a)

(d)
n=2のとき(n-1)/n=1/2だから成立。n>2に対して1/(1\cdot2)+\cdots+1/[(n-2)(n-1)]+1/[(n-1)n]=(n-2)/(n-1)+1/[(n-1)n]=(n-1)/n

7.4
まー大体の話でいいと思うので、\mathbb{E}を公理的に構成するとか、\mathbb{N}によらずに証明するとかってのは、ここでは要求されてないよね多分。

(a)(b)
\mathbb{E}n\in\mathbb{N}として4n4n+2の形の数から構成される。4nの形の数は2\cdot2nというように2,2n\in\mathbb{E}の積に分解できるので\mathbb{E}素数でない。4n+2の形の数は\mathbb{N}においてp_1,\cdots,p_mを奇素数として2p_1\cdots p_mと一意に分解され、偶数\times偶数の形になりえないからすべて\mathbb{E}素数。

(c)
2通りの分解を与える最小の数:36=2\cdot18=6\cdot6
3通りの分解を与える最小の数:180=2\cdot90=6\cdot30=10\cdot18
4通りの分解を与える最小の数:360=2\cdot2\cdot90=2\cdot6\cdot30=2\cdot10\cdot18=6\cdot6\cdot10

(d)
eを1つの\mathbb{E}素数として2^ne (n\geq0)の形の数。

7.5
(a)
5,9,13,17,21,29

(b)
441=9\cdot49=21\cdot21

7.6
(b)
1000000=2^{6}\cdot 5^{6}
1000001=101\cdot 9901
1000002=2\cdot 3\cdot 166667
1000003=1000003
1000004=2^{2}\cdot 53^{2}\cdot 89
1000005=3\cdot 5\cdot 163\cdot 409
1000006=2\cdot 7\cdot 71429
1000007=29\cdot 34483
1000008=2^{3}\cdot 3^{2}\cdot 17\cdot 19\cdot 43
1000009=293\cdot 3413
1000010=2\cdot 5\cdot 11\cdot 9091
1000011=3\cdot 333337
1000012=2^{2}\cdot 13\cdot 19231
1000013=7\cdot 373\cdot 383
1000014=2\cdot 3\cdot 166669
1000015=5\cdot 200003
1000016=2^{4}\cdot 62501
1000017=3^{2}\cdot 23\cdot 4831
1000018=2\cdot 500009
1000019=47\cdot 21277
1000020=2^{2}\cdot 3\cdot 5\cdot 7\cdot 2381
1000021=11\cdot 90911
1000022=2\cdot 107\cdot 4673
1000023=3\cdot 333341
1000024=2^{3}\cdot 125003
1000025=5^{2}\cdot 13\cdot 17\cdot 181
1000026=2\cdot 3^{4}\cdot 6173
1000027=7\cdot 19\cdot 73\cdot 103
1000028=2^{2}\cdot 250007
1000029=3\cdot 31\cdot 10753
1000030=2\cdot 5\cdot 100003

シルヴァーマン 「はじめての数論」第3版 第6章の練習問題

※MathJaxの数式表示に少し時間がかかります。

6.1
(a) x=11, y=-2
(b) x=1645, y=9048

6.2
k\in\mathbb{Z}とする。
(a) x=-53+121k, y=46-105k
(b) x=11+4526k, y=-2-823k
(c) x=-1645+3292k, y=9048-18107k

6.3
(c)
(i) g=7, x=1303, y=-1095
(ii) g=1, x=-381, y=1448
(iii) g=237,x=-8980,y=10063

(e)
(c)(ii)(iii)をx>0になるよう解き直すと
(ii) g=1, x=8006,y=-30427-381
(iii) g=237,x=19839059,y=-22231676

6.4
(a) x=7, y=-14, z=-1
(b)
a,b,cが互いに素であること、すなわち\gcd(\gcd(a,b),c)=1であること。
ax'+by'=\gcd(a,b)の解x',y'\gcd(a,b)w+cz=1の解w,zを用いて、(x,y,z)=(wx',wy',z)とすればよい。

(c)
x=2124, y=-944, z=-19

6.5
定理6.1によってau+bv=1は解(u,v)=(u_1,v_1)を常に持つから、(x,y)=(cu_1,cv_1)ax+by=a(cu_1)+b(cv_1)=c(au_1+bv_1)=cを満たす。したがって、ax+by=1は常に解を持つ。なおax+by=cのすべての解がx=cu_1+bk, y=cv_1-ak (k\in\mathbb{Z})で表されることは、本文と同様に示される。
37u+47v=1の解をなるべく小さくすると(u,v)=(14,-11)が得られるので、(x,y)=(1442,-1133)

6.6
(a)
x=0またはy=0に対して解はなく、x\ge1, y\ge1については3x+5y\ge8だからやはり解はない。

(b)
リストに現れないのは1,2,4,7のみの模様。証明は4について行った(a)と同様。

(c)
(i) 11
(ii) 23
(iii) 29

(d)
ax+byにならない最大の数はab-(a+b)と思われる。
(a)と、(c)の3つについてはab-(a+b)で合っている。

(e)
ax+by=ab-(a+b)x\ge0, y\ge0となる解が存在したとすると、a(x-b+1)=-b(y+1)だから、x<b-1、また\gcd(a,b)=1よりa|(y+1)。これよりy+1=av\ge1となるv>0が存在する。このときa(x-b+1)=-abvよりx=b-1-bv\ge0だからb(1-v)\ge1となるので1-v\ge1、故にv\le0となりv>0と矛盾。したがってax+by=ab-(a+b)x\ge0, y\ge0となる解は存在しない。

c=ab-(a+b)ax+by=cとなるx\ge0, y\ge0を持ち得ない最大のcであることを証明するには、c=ab-(a+b)+\gamma (\gamma\ge1)に対しax+by=cとなるx\ge0, y\ge0が常に存在することを示せばよい。まず少し準備。

(i) 方程式ax+by=ab-(a+b)+\gammaにおいて、a,bのいずれかが1、例えばb=1ならx=0, y=\gamma-1\ge0が常に解となり自明。a=1の時も同様。以後a>1, b>1とする。
(ii) aX+bY=1 (\gcd(a,b)=1)は定理6.1より常にX,Y\in\mathbb{Z}となる解を持つが、X=bk (k\in\mathbb{Z})となる解があったとすると、b(ak+Y)=1よりb|1だからb=1となりb>1と矛盾する。したがってX=bk+t (1\le t<b)。
(iii) aX+bY=\gamma (\gcd(a,b)=1, \gamma\in\mathbb{Z})は練習問題6.5により常にX,Y\in\mathbb{Z}となる解を持ち、(ii)と同様にX=bk+t (k\in\mathbb{Z}, 1\le t<b)であることを示せる。

方程式ax+by=ab-(a+b)+1を考えると、a(x-b+1)+b(y+1)=1。いまaX+bY=1の解のうち、X<0となる一つの解X_1,Y_1をとる。Y_1>0すなわちY_1\ge1である。また(ii)によりX_1=bk+t (k<0, 1\le t<b)と書ける。とくにk=-1となるようにX_1<0, Y_1\ge1をとれる。このX_1,Y_1を用いれば、-(b-1)\le X_1<0。そこでx-b+1=X_1, y+1=Y_1とすれば、x=X_1+b-1\ge0かつy\ge0となるから、ax+by=ab-(a+b)+1にはx\ge0, y\ge0となる解が常に存在する。
方程式ax+by=ab-(a+b)+\gamma (\gamma>1)についても、(iii)を用いて上の\gamma=1の場合と同様にすれば、x\ge0, y\ge0となる解が常に存在する。
以上により、c=ab-(a+b)+\gammaに対しax+by=cとなるx\ge0, y\ge0が常に存在する。

(f)
...

2015-10-01

シルヴァーマン 「はじめての数論」第3版 第5章の練習問題

※MathJaxの数式表示に少し時間がかかります。

5.1
(a) 15
(b) 3

5.3
r_n (n\ge0)は自然数をr_{n-1}で割った剰余なのでr_{n-1}>r_nである。a<bであることがありうるので互除法の最初の1ステップのみq_1\ge0だが、以降のステップではr_{m-1}<r_{m-2} (m\ge2)よりq_m\ge1。これらの不等式を用いてi\ge0についてr_i=q_{i+2}r_{i+1}+r_{i+2}\ge r_{i+1}+r_{i+2}>2r_{i+2}だから、r_{i+2}<\frac{1}{2}r_i

5.4
(a)(b)
(i) m=8, n=12に対し\mathrm{LCM}(m,n)=24, \gcd(m,n)=4
(ii) m=20, n=30に対し\mathrm{LCM}(m,n)=60, \gcd(m,n)=10
(iii) m=51, n=68に対し\mathrm{LCM}(m,n)=204, \gcd(m,n)=17
(iv) m=23, n=18に対し\mathrm{LCM}(m,n)=414, \gcd(m,n)=1

mn=\mathrm{LCM}(m,n)\gcd(m,n)と予想される。

(c)
\gcd(m,n)=dとすると、m=dm', n=dn' (\gcd(m',n')=1)と書ける。このとき\mathrm{LCM}(m,n)=dm'n'である:m|dm'n', n|dm'n'は明らかだから、dm'n'm,nの公倍数。m,nの公倍数Lについて、m|LよりL=dm'pとかける。n|Lでもあるから、n'|m'pだが、m'n'は互いに素だからn'|pでなければならないのでp=n'p'。これよりL=dm'n'p'だからdm'n'|L。よってdm'n'm,nのすべての公倍数の約数なので、すべての公倍数の中で最小のものだから、\mathrm{LCM}(m,n)=dm'n'
以上によりmn=dm'dn'=dm'n'\cdot d=\mathrm{LCM}(m,n)\gcd(m,n)

(d)
\gcd(301337,307829)=541より、\mathrm{LCM}(301337,307829)=301337\cdot307829/541=171460753

(e)
m=18m',n=18n'とすれば(c)より18m'n'=720だからm'n'=40かつ\gcd(m',n')=1。これを満たす40の約数の組は(1,40)と(5,8)の2つなので、(m,n)として(18,720)または(90,144)。

5.5
数論の未解決問題''Collatz問題''。常に停止するかどうかは未解決だが、停止しない例は見つかっていない。
(a)
(i) 値1, 長さ8
(ii) 値1, 長さ10
(iii) 値1, 長さ107

(b)
n=10000まで調べた範囲では、常に停止し、繰り返しは1,4,2,1,4,2,1,4,2,1...である。

(c)
n=8k+4から始めてもn+1=8k+5から始めても、アルゴリズムの3回めの動作で6k+4となるので、L(n)=3+L(6k+4)=L(n+1)

(d)
n=128k+28=8(16k+3)+4だから、(c)によりL(n)=L(n+1)nから始めると、アルゴリズムの7回目の動作で216k+52=8(27k+6)+4となり、n+2から始めると7回目の動作で216k+53=8(27k+6)+5となるから、(c)によりL(n)=7+L(216k+52)=7+L(216k+53)=L(n+1)。以上によりL(n)=L(n+1)=L(n+2)

(e)
(i)
n=16k+2から始めるとアルゴリズムの2回めの動作で24k+4=8\cdot3k+4となり、n+1から始めると2回めの動作で24k+5=8\cdot3k+5となるので、(c)によりL(n)=2+L(24k+4)=2+L(24k+5)=L(n+1)

(ii)
n=32k+22から始めるとアルゴリズムの2回めの動作で48k+34=16(3k+2)+2となり、n+1から始めると2回めの動作で48k+35=16(3k+2)+3となるので、(e)(i)によりL(n)=2+L(48k+34)=2+L(48k+35)=L(n+1)

(iii)
n=64k+14から始めるとアルゴリズムの2回めの動作で96k+22=32\cdot3k+22となり、n+1から始めると2回めの動作で96k+23=32\cdot3k+23となるので、(e)(ii)によりL(n)=2+L(96k+22)=2+L(96k+23)=L(n+1)

(iv)
n=128k+94から始めるとアルゴリズムの2回めの動作で192k+142=64(3k+2)+14となり、n+1から始めると2回めの動作で192k+143=64(3k+2)+15となるので、(e)(iii)によりL(n)=2+L(192k+142)=2+L(192k+143)=L(n+1)

(c)と(i)〜(iv)のパターンは以下にまとめられる:
あるi\ge3, 0<a_i<2^{i-1} (ただしj\ge0としてa_i=3j+l_i, l_i= 1 (iが偶数のとき) or 2 (iが奇数のとき))と、任意のk\ge1についてn^{(i)}_k=2^ik+2a_iL(n^{(i)}_k)=L(n^{(i)}_k+1)を満たすなら、n^{(i+1)}_k=2^{i+1}k+2a_{i+1}も任意のk\ge1についてL(n^{(i+1)}_k)=L(n^{(i+1)}_k+1)を満たす。ただし、a_{i+1}=\frac{1}{3}(2^im_{i+1}+2a_i-1)  m_i=\left\{\begin{array}{cc} 0& \mbox{($i$が偶数のとき)}\\2& \mbox{($i$が奇数のとき)}\end{array}\right.

(証明)
まず、\lambda\ge0として2^i=\left\{\begin{array}{cc} 3\lambda+1& \mbox{($i$が偶数のとき)}\\3\lambda+2& \mbox{($i$が奇数のとき)}\end{array}\right.であることを示す。実際、i=0について2^i=1=3\cdot0+1で、2^i=3\lambda+1なら2^{i+1}=2\cdot2^i=3\cdot(2\lambda)+2、また2^i=3\lambda+2なら2^{i+1}=3(2\lambda+1)+1となる。
これを用いて、a_{i+1}=(2^im_{i+1}+2a_i-1)/3が奇数であることを示す。iが偶数なら2^im_{i+1}+2a_i-1=2(3\lambda+1)+2(3j+1)-1=3[2(\lambda+j)+1]なのでa_{i+1}=2(\lambda+j)+1は奇数。iが奇数なら2^im_{i+1}+2a_i-1=2(3j+2)-1=3(2j+1)なのでa_{i+1}=2j+1は奇数。
さて、n^{(i+1)}_k=2^{i+1}k+2a_{i+1}は偶数なので、(3n+1)アルゴリズムを1回行って
2^ik+a_{i+1}a_{i+1}は奇数なのでこれも奇数だから、さらにもう1回行って整理すれば、3(2^ik+a_{i+1})+1=2^i(3k+m_{i+1})+2a_i=n^{(i)}_{3k+m_{i+1}}となるので、L(n^{(i+1)}_k)=2+L(n^{(i)}_{3k+m_{i+1}})
またn^{(i+1)}_k+1=2^{i+1}k+2a_{i+1}+1は奇数なので、(3n+1)アルゴリズムを1回行って2^{i+1}\cdot3k+6a_{i+1}+4これは偶数だからさらにもう1回行って整理すれば、2^i\cdot3k+3a_{i+1}+2=2^i(3k+m_{i+1})+2a_i+1=n^{(i)}_{3k+m_{i+1}}+1となるので、L(n^{(i+1)}_k+1)=2+L(n^{(i)}_{3k+m_{i+1}}+1)
仮定によりL(n^{(i)}_{3k+m_{i+1}})=L(n^{(i)}_{3k+m_{i+1}}+1)だから、L(n^{(i+1)}_k)=L(n^{(i+1)}_k+1)となる。(証明終)

(c)の8k+4i=3, a_3=2=3\cdot0+2で上の条件を満たすので、L(n)=L(n+1)となる一つの系列として、n=8k+4, 16k+2, 32k+22, 64k+14, 128k+94, 256k+62, 512k+382...が得られる。
(d)の128k+28についてもいろいろ言えると思うが、面倒なのでパス。

2015-09-30

シルヴァーマン 「はじめての数論」第3版 第4章の練習問題

※MathJaxの数式表示に少し時間がかかります。

4.2
(a)
(9,18,81)
(28,84,784)
(70,105,1225)
(65,260,4225)
:
:
なおこのタイプの解では(1,2,3)は直接見つけられない。

(b)
(n^2A)^3+(n^2B)^3=n^6(A^3+B^3)=n^6C^2=(n^3C)^2

(c)
(1,2,3)
(2,2,4)
(7,21,98)
(70,105,1225)
(65,260,4225)
(273,364,8281)
(14,70,588)
:
:

(d)
2a^3=c^2だから、cは偶数なのでc^2は4の倍数。2a^3が4の倍数だからaは偶数となるので、a=2j (j\ge1)とおけば4^2j^3=c^2。これよりcも4の倍数だから、c=4i (i\ge1)とおけばj^3=i^2である。平方数かつ立方数である自然数は、あるn\ge1についてn^6と書け、j=n^2, i=n^3。したがってa=2n^2, c=4n^3。逆にa=2n^2, c=4n^3 (n\ge1)は明らかに(*)を満たすので、a=b=2n^2, c=4n^3a=bとなるすべての解である。n=1に対する(2,2,4)を除き、a=bとなる解は既約ではない。

(e)
例えば
(15561,17290,2989441)
(14744,20273,3396649)
(14497,24852,4289041)

2015-05-23

コブリッツ「楕円曲線と保型形式」 第1章§1.2の演習問題

※MathJaxの数式表示に少し時間がかかります。

1. 巻末ヒントの通りy\to y/n^2, x\to x/n

2.
(a) v=t(u+1) (u\ne-1)をu^2+v^2=1に代入して整理すれば、[(1+t^2)u-(1-t^2)](u+1) =0だからu=(1-t^2)/(1+t^2), v=2t/(1+t^2)

(b) n=XY/2=Z^2uv/2よりn/Z^2=uv/2=t(1-t^2)/(1+t^2)^2

(c)(-t, (1+t^2)/Zについて、(b)により(-t)^3-(-t) =t(1-t^2) =n[(1+t^2)/Z]^2だから、この点はny^2=x^3-x上にある。したがって演習問題1により(-nt, n^2(1+t^2)/Z)y^2=x^3-n^2x上にある。

X/Z=(1-t^2)/(1+t^2)t^2について解いてt^2=\frac{\displaystyle Z-X}{\displaystyle Z+X}なので1+t^2=\frac{\displaystyle 2Z}{\displaystyle Z+X}これよりy=\frac{\displaystyle 2n^2}{\displaystyle Z+X}また\frac{\displaystyle x}{\displaystyle y}=-\frac{\displaystyle Zt}{\displaystyle n(1+t^2)} =-\frac{\displaystyle Y}{\displaystyle 2n}だから、x=-\frac{\displaystyle nY}{\displaystyle Z+X}

(d) 命題1.2との辻褄がわからない・・・。

(e) (c)の結果を用いて、巻末ヒントの通りの表を得る。

3.
(a)
XYの間の角を\thetaA=\cos\theta, B=\sin\thetaとする。n=BXY/2、また余弦定理によりZ^2=X^2+Y^2-2AXYである。命題1.1の証明と同様にして、\left(\frac{\displaystyle X\pm Y}{\displaystyle 2}\right)^2=\left(\frac{\displaystyle Z}{\displaystyle 2}\right)^2+\frac{\displaystyle n(A\pm1)}{\displaystyle B}\tag{1}なので、(1)の複号+の式と-の式を辺々かけて、u=Z/2, v=(X^2-Y^2)/2とし、A^2+B^2=1より-B^2=(A+1)(A-1)も用いればv^2=u^4+\frac{\displaystyle 2nA}{\displaystyle B}u^2-n^2\tag{2}§1.2冒頭と同様にx=u^2, y=uvとして、求める3次方程式y^2=x^3+\frac{\displaystyle 2nA}{\displaystyle B}x^2-n^2x\tag{3}を得る。

(b)
(a)の(3)式において、演習問題1の逆変換y\to n^2y, x\to nxを行えば、ny^2=x^3+\frac{\displaystyle 2A}{\displaystyle B}x^2-x\tag{4}である。\lambda=B/(A+1)なので、-\lambda+\frac{\displaystyle 1}{\displaystyle \lambda}=\frac{\displaystyle 2A}{\displaystyle B}\tag{5}だから、(4)はny^2=x(x-\lambda)\left(x+\frac{\displaystyle 1}{\displaystyle \lambda}\right)\tag{6}となる。

2015-05-14

コブリッツ「楕円曲線と保型形式」 第1章§1.1の演習問題

※MathJaxの数式表示に少し時間がかかります。

1. Silverman (2006)の第2章に証明がある。

2.

3.
(a) 1が合同数と仮定すると、X^2+Y^2=Z^2\tag{1}XY=2\tag{2}を同時に満たすX,Y,Z\in\mathbb{Q}が存在する。(1)\pm2\times(2)から(X\pm Y)^2=Z^2\pm4\tag{3}これらの両辺の積をとって(X^2-Y^2)^2=Z^4-2^4\tag{4}X,Y,Zの分母の最小公倍数をlとし、(4)の両辺にl^4をかければ[(lX)^2-(lY)^2]^2=(lZ)^4-(2l)^4\tag{5}で、lX,lY,lZ\in\mathbb{N}だから、方程式x^4-y^4=u^2は整数解x=lZ, y=2l, u=(lX)^2-(lY)^2を持つ。

(1)の両辺にl^2をかければ(lX)^2+(lY)^2=(lZ)^2\tag{6}なのでlX,lY,lZはPythagoras数。

X=n_{x}/d_{x}, Y=n_{y}/d_{y} , Z=n_{z}/d_{z}(\text{gcd}(n_{x},d_{x})= \text{gcd}(n_{y},d_{y})= \text{gcd}(n_{z},d_{z})=1)とする。1.1節冒頭の平方因子の議論と同様に、n_{x},n_{y},n_{z}に共通因子があれば、XY\in\mathbb{N}は平方因子を持つ。が、これはXY=2と矛盾する。故にn_{x},n_{y},n_{z}に共通因子はない。

Y=2/X=2d_{x}/n_{x}において、n_{x}が素因子2を含むなら、d_{x}は素因子2を含まない。n_{x}=2n'_{x}としてn_{y}=d_{x}, d_{y}=n'_{x}なので、\text{gcd}(d_{x},d_{y})=\text{gcd}(d_{x},n'_{x})=1n_{x}が素因子2を含まないなら、n_{y}=2d_{x}, d_{y}=n_{x}なので、\text{gcd}(d_{x},d_{y})= \text{gcd}(d_{x},n_{x})= 1となり、いずれにせよ\text{gcd}(d_{x},d_{y})= 1である。Z^2=X^2+Y^2=\frac{\displaystyle{n_{x}^{2}d_{y}^{2}+n_{y}^{2}d_{x}^{2}}}{\displaystyle{d_{x}^2d_{y}^2}}で、d_{z}^{2}は分母d_{x}^{2}d_{y}^{2}を分子n_{x}^{2}d_{y}^{2}+n_{y}^{2}d_{x}^{2}と約分して現れるから、d_{z}|(d_{x}d_{y})となる。以上のことからl=d_{x}d_{y}

d_{x}d_{y}/d_{z}=m\in\mathbb{N}とすると、(6)はn_{x}^2+n_{y}^2=(mn_{z})^2\tag{7}である。n_{x},mn_{z}が共通の素因子g\ge2をもてば、
n_{y}^{2}=(mn_{z})^{2}-n_{x}^2\tag{8}が素因子gをもつ。したがってg|n_{y}となるから\text{gcd}(n_{x},n_{y})\ge gとなり、n_{x},n_{y}に共通因子がないことと矛盾する。故に\text{gcd}(n_{x},mn_{z})=1、同様に\text{gcd}(n_{y},mn_{z})=1だから、n_{x},n_{y},mn_{z}は原始Pythagoras数。よってn_{x},n_{y}の偶奇は互いに逆だからu= (lX)^2-(lY)^2= n_{x}^2-n_{y}^2は奇数。

(b) (問題文の「フェルマーの最終定理はその系である」は「フェルマーの最終定理の系である」の誤訳(google booksで一部見られる原書で確認))。
x^4=u^2+y^2とみても、巻末ヒントにあるHardy & Wright (1960) 13.3節のような降下法の議論にもっていけない・・・。

4.
固定されたn\in\mathbb{N}に対し、同一のxを与える2つの正の有理数の3つ組(X,Y,Z), (X',Y',Z')があったとすると、命題1.1の証明で既に示されたことから4x= Z^2= Z'^2よりZ= Z'。また(X\pm Y)^2=4x\pm4n(X'\pm Y')^2=4x\pm4nなので複号+の式を辺々引いて整理すれば(X+Y)^2=(X'+Y')^2これより(X-X')+(Y-Y')=0\tag{1}同様に複号-の式から(X-X')-(Y-Y')=0\tag{2}(1)(2)からX=X', Y=Y'を得る。

5.
(a) n=5に対し、X=3/2, Y=20/3, Z=41/6なので、命題1.1からx=41^2/12^2=1681/144

(b) n=6に対し、X=3, Y=4, Z=5なので、命題1.1からx =5^2/2^2 =25/4

(c) 計算機で探索して、分母・分子が100以下の有理数の中ではx =29^2/2^2 =841/4, x =37^2/2^2 =1369/4が見つかる。

6.
(a) p(x,y,z) =2x^2+y^2+32z^2, q(x,y,z) =2x^2+y^2+8z^2とする。n =2x^2+y^2+32z^2 =2x^2+y^2+8(2z)^2なので、整数の3つ組(x,y,z) =(a,b,c)について、n =p(a,b,c)n =q(a,b,2c)は同値。

Tunnelの定理(B)が成り立つとすると、n =p(x,y,z)となる(x,y,z)N個あるとすれば、
n =q(x,y,z)となる(x,y,z)2N個ある。n =q(x,y,z)となる(x,y,z)のうち、zが偶数であるものは、N個なので、zが奇数のものも2N-N =N個。よってn =q(x,y,z)となる(x,y,z)のうちzが奇数であるものと、zが偶数であるものの数は等しい。

(b)

7.
(a) 巻末ヒントにより、n \equiv5 \text{ or } 7 \pmod{8}なら、n=2x^2+y^2+8z^2を満たす整数の3つ組(x,y,z)は存在しないので、zが偶数の3つ組と奇数の3つ組は共に0個だから、演習問題6(a)によりTunnelの定理(B)の条件が満たされる。

(b) 41

(c) 演習問題2を使って計算機で原始Pythagoras数を探索すると、1500番目くらいに合同数41を与える組(123/20, 40/3, 881/60)が見つかる。