演習問題1
(a)
<θ>の正規化群をNとする。
τ∈Nとすると、τθτ-1∈<θ>だから、ある1≤l≤p-1が存在して
τθτ-1=θlだからτθ=θlτ。
逆にτθ=θlτならτθτ-1=θlだからτ∈N。
(b)
(14.1)を繰り返し適用することで、
τ(i+j)=τ(i+(j-1)+1)=τ(i+(j-1))+l=....=τ(i)+jl。
演習問題2
(a)
H⊴GよりgH=Hgだから、(gH)o(g)=g o(g)Ho(g)=H。
定理A.1.1(Lagrangeの定理)から|G/H|=|G|/|H|=[G:H]だから、
任意のgH∈G/Hについて(gH)[G:H]=eG/H=H。
以上により(gH)o(g)=(gH)[G:H]=H。
(b)
gcd(o(g),[G:H])=1だから、あるm,n∈ℤが存在してmo(g)+n[G:H]=1。
(a)により(gH)o(g)=(gH)[G:H]だから、
(gH)mo(g)=(gH)1-n[G:H]=
(gH)m[G:H]よりgH=(gH)(m+n)[G:H]。
さらに(gH)[G:H]=Hを用いてgH=[(gH)[G:H]]m+n=Hとなるので、g∈H。
演習問題3
定理A.5.1(c)(Sylowの第3定理)により、
Gのp-Sylow部分群の個数をNとして、
N≡1 (mod p)かつNは|G|=pm (1≤m≤p-1)を割る。
N≡1 (mod p)よりN=pk+1≠p (k≥0)だからN|mなので、
ある1≤d≤mについてm=Nd=pkd+dだが、
1≤m≤p-1だからk=0でなければならない。
したがってN=1となり、<θ>はGの唯一つのp-Sylow部分群だから、
g∈Gを任意として<θ>の位数pの共軛部分群g<θ>g-1=<θ>となるので、
<θ>⊴Gである。
演習問題4
GがFrobenius群なら、Gx⋂Gy={e}である。
Gは可移的なのでg(x)=yとなるg∈Gが存在するからGx⊊G。
また|G·x|=|X|<|G|から定理A.4.9(群の作用の基本定理)により|Gx|=|G|/|G·x|=|G|/|X|>1。
故に1<|Gx|<|G|。
H=Gxとし、任意のg∉Hについて、g(x)=y≠xとすると、
gHg-1はGの部分群で(gHg-1)·y=yだから、
gHg-1⊂Gyなので、H⋂gHg-1={e}である。
逆はうーん・・・。
演習問題5
Fの標数は0でfは規約だから命題5.3.7により分離的。
f∈ℝ[x]は奇数次なので、命題3.2.2により少なくとも1つの実根αを持つ。
fが2つの実根α,γを持ち、かつβ∉ℝなる根も持ったとする。
fは冪根で解けるから、定理14.1.1によりL=F(α, β)=F(α,
γ)となるが、
ℝ⊊F(α, β) かつF(α, γ)⊂ℝだから矛盾。
故にfはただひとつの実根を持つか、またはp個全ての根が実根である。
演習問題6
6.4節演習問題6により、fは3つの実根を持つ。
f∈ℚ[x]⊂ℝ[x]は規約5次式だから、演習問題5により、
fは冪根で解くことはできない。
演習問題7
τ∈Spについてτθτ-1∈AGL(1,Fp)とする。
(τθτ-1)p=τθpτ-1
=eだから、o(τθτ-1)=pである。
補題14.1.2(a)により<θ>⊴AGL(1,Fp)で、[AGL(1,Fp):<θ>]=p-1だから、
gcd([AGL(1,Fp):<θ>], o(τθτ-1))=1なので、補題14.1.3によりτθτ-1∈<θ>。
したがってτは<θ>を正規化するので、補題14.1.2(a)によりτ∈AGL(1,Fp)。
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