演習問題1
Maximaで
-----
load(grobner)$
poly_monomial_order:
lex;
f1:
-x^3+y;
f2: x^2*y-z;
G:poly_reduced_grobner([f1,f2],[x,y,z]);
f:
x*y^3-z^2+y^5-z^3;
poly_pseudo_divide(f,G,[x,y,z]);
-----
によりfG=0を得るのでf∈I。
演習問題2
演習問題1と同様にMaximaで
-----
load(grobner)$
poly_monomial_order:
lex;
f1:
x*z-y;
f2:
x*y+2*z^2;
f3:
y-z;
G:poly_reduced_grobner([f1,f2],[x,y,z]);
f:
x^3*z-2*y^2;
poly_pseudo_divide(f,G,[x,y,z]);
-----
によりfG=2zを得るのでf∉I。
演習問題3
Maximaで
-----
load(grobner)$
poly_monomial_order:
lex;
f1:
x^2+y^2+z^2-1;
f2:
x^2+y^2+z^2-2*x;
f3:
2*x-3*y-z;
G:poly_reduced_grobner([f1,f2,f3],[x,y,z]);
-----
よりI=<x2+y2+z2-1, x2+y2+z2-2x, 2x-3y-z>の簡約Gröbner基底はlex順序で
{g1=x-1/2, g2=z2-z/5-23/40, g3=y+z/3-1/3}。
g1=0よりx=1/2, g2=0よりz=(2±3√26)/20だから、
g3=0よりy=(6∓√26)/20(複号同順)
従ってV(I)={(1/2, (6+√26)/20, (2-3√26)/20),
(1/2, (6-√26)/20, (2+3√26)/20)}。
演習問題4
Maximaで
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load(grobner)$
poly_monomial_order:
lex;
f1:
x^2*y-z^3;
f2:
2*x*y-4*z-1;
f3:
z-y^2;
f4:
x^3-4*z*y;
G:poly_reduced_grobner([f1,f2,f3,f4],[x,y,z]);
-----
よりI=<x2y-z3,
2xy-4z-1, z-y2, x3-4yz>の簡約Gröbner基底はlex順序で{1}だから、
I=k[x,y,z]なのでV(I)=∅。
演習問題5
小問a
∂f/∂x=4x3+4xy2-8x-3, ∂f/∂y=4x2y+4y3-8y-3。
V(<∂f/∂x,
∂f/∂y>)が臨界点。
Maximaで
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load(grobner)$
poly_monomial_order:
lex;
f: (x^2+y^2-4)*(x^2+y^2-1)+(x-3/2)^2+(y-3/2)^2;
dfx:expand(diff(f,x));
dfy:expand(diff(f,y));
G:
poly_reduced_grobner([dfx,dfy],[x,y]);
-----
より<∂f/∂x,
∂f/∂y>の簡約Gröbner基底はlex順序で{g1=x-y,
g2=8y3-8y-3}。
g2=0よりy=-1/2, (1±√13)/4。g1=0よりx=yだから、
V(<∂f/∂x,
∂f/∂y>)={(-1/2,-1/2), ((1+√13)/4, (1+√13)/4),
((1-√13)/4, (1-√13)/4)}。
小問b
fのHesse行列は、g1=0よりx=yとすればH(f)=8((2x2-1,x2), (x2,2x2-1))。
MaximaでfのHessian 64[(2x2-1)2-x4]を計算すると、
x=(1-√13)/4のときHessianは26-10√13<0なので鞍点。
x=-1/2とx=(1-√13)/4はHessianが正なので極値点で、
x=-1/2のとき∂2f/∂x2|x=y=-1/2=-4<0だから極大、
x=(1-√13)/4のとき∂2f/∂x2|x=y=(1-√13)/4=48+16√13>0だから極小。
演習問題6
(4)式の左辺の最後の項は-(1/3)z3ではなく-(1/3)z2の誤植(原著第3版で確認)。
Maximaで
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load(grobner)$
poly_monomial_order:
lex;
f1:
t+u-x;
f2:
t^2+2*t*u-y;
f3:
t^3+3*t^2*u-z;
G:
poly_reduced_grobner([f1,f2,f3],[t,u,x,y,z]);
-----
で計算すると、7個の簡約Gröbner基底を得る:
G={t+u-x,
u2-x2+y,
-2ux2+2uy+2x3-3xy+z,
uxy-uz-x2y-xz+2y2,
-2uxz+2uy2-2x2z+xy2+yz,
-2uy3+2uz2+4x2yz-xy3+2xz+-5y2z,
-4x3z2+3x2y2+6xyz-4y3-z2}。
この最後の元を3で割って(4)を得る。
ただし(4)式の左辺の最後の項は-(1/3)z3ではなく-(1/3)z2の誤植
(原著第3版で確認)。
本文には(原著第3版でも)「Gの元は6個」とあるが・・・。
簡約Gröbner基底は§7命題6により唯一だから、
変数順序の設定をMaximaで間違っているか、
または本文の(原著第3版でも)「6個」が「7個」の誤植。
演習問題7
小問a
問題文の第1、第2の直線をそれぞれC1,C2とする。
パラメターtのある値に対しC1,C2上の点がそれぞれ一つ決まり、
通常のベクトル解析からこれら2点を通る直線は、
パラメターをuとして
t(x,y,z)=u(t(t,0,1)- t(0,1,t))+ t(0,1,t)=
t(ut, 1-u,u+t-ut)なので与式を得る。
小問b
ℝ[t,u,x,y,z]においてlex順序t>u>x>y>zに対する、
<tu-x,-u+1-y,-tu+t+u-z>の簡約Gröbner基底を、Maximaで
-----
load(grobner)$
poly_monomial_order:
lex;
f1:
t*u-x;
f2:
-u+1-y;
f3:
-t*u+t+u-z;
G:
poly_reduced_grobner([f1,f2,f3],[t,u,x,y,z]);
-----
で計算すると、G={u+y-1,t-x-y-z+1,xy+y2+yz-2y-z+1}。
<u+y-1,t-x-y-z+1,xy+y2+yz-2y-z+1>⊃<xy+y2+yz-2y-z+1>だから、
§5命題9と第1章§4命題8によりℝ5において
V=V(xy+y2+yz-2y-z+1)⊂V(u+y-1,t-x-y-z+1,xy+y2+yz-2y-z+1)。
小問c
小問aよりu,tを消去してℝ3においてxy+y2+yz-2y-z+1=0を得るから、
S上の点はすべてVの方程式を満たすのでS⊂V。
xy+y2+yz-2y-z+1=0よりx=(1-y)[z+x-(1-y)]。
1-y=u,
z+x-(1-y)=tとおけばx=ut, y=1-u, z=u+t-ut。
とパラメタ付けられるから、Vの方程式を満たす点は、
Sのパラメタ表示で表せるので、V⊂S。したがってV=S。
演習問題8
小問a
Tの式からt,uを消去して、R2=x2+y2として(R-2)2+z2=1を得るので、
Tは原点を中心とし、大半径R=2, 小半径r=1のトーラス。
小問b
Tの式に普通に代入して
ac+2c-x=0,
ad+2d-y=0,
b-z=0を得る。
小問c
Maximaで
-----
load(grobner)$
poly_monomial_order:
lex;
f1:
a*c+2*c-x;
f2:
a*d+2*d-y;
f3:
b-z;
f4:
a^2+b^2-1;
f5:
c^2+d^2-1;
G:
poly_reduced_grobner([f1,f2,f3,f4,f5],[a,b,c,d,x,y,z]);
-----
で計算して、9個の簡約Gröbner基底が得られる
(全部書き下すと面倒なので略)。
うちa,b,c,dを含まないのは、
x4+2x2y2+2x2z2-10x2+y4+2y2z2-10y2+z4+6z2+9。
演習問題9
小問a
sin(2s)=2ab, cos(2s)=2a2-1,
sin(3s)=-4b3+3b, cos(3s)=4a3-3aより、
8a5-2a3-3a-x=0, -8a2b3+6a2b-4b3-3b-y=0,
2ab-z=0。
小問b
Maximaで
-----
load(grobner)$
poly_monomial_order:
lex;
f1:
8*a^5-2*a^3-3*a-x;
f2: -8*a^2*b^3+6*a^2*b-4*b^3-3*b-y;
f3:
2*a*b-z;
f4:
a^2+b^2-1;
G:
poly_reduced_grobner([f1,f2,f3,f4],[a,b,x,y,z]);
-----
で計算して、7個のとても複雑な簡約Gröbner基底が得られる。
書き下すのは面倒なので略。
小問c
演習問題8のTのパラメタ付けの式で、t=2s, u=3sすなわち3t-2u=0とおけば、
Kのパラメタ付けの式になるから、Tの方程式で生成されるイデアルの生成元に、
さらに3t-2uを生成元として追加したイデアルが、
Kの方程式で生成されるイデアルである。
したがってTの方程式は、小問bの方程式で生成されるイデアルに含まれる。
幾何学的にはK⊂T。
演習問題10
球面(x-1)2+(y-1)2+(z-1)2=r2に接するx4+y2+z2-1=0の点のうち、
rが最小のものが求める点。
すなわちLagrangeの未定乗数をλとして、
f1=x4+y2+z2-1=0,
f2=2x3-λ(x-1)=0,
f3=y-λ(y-1)=0,
f4=z-λ(z-1)=0の解。
<
f1, f2,f3,f4>の、lex順序λ>x>y>zでの簡約Gröbner基底は、Maximaで
-----
load(grobner)$
poly_monomial_order:
lex;
f1:
x^4+y^2+z^2-1;
f2:
expand(2*x^3-lambda*(x-1));
f3:
expand(y-lambda*(y-1));
f4:
expand(z-lambda*(z-1));
G:
poly_reduced_grobner([f1,f2,f3,f4],[lambda,x,y,z]);
-----
で計算してGの元として、h1(z), h2(z), h3(z),をzのみの多項式として、
y-z, h1(z), x-h2(z), λ-h3(z)の4つである。
h1(z)=0をMaximaのrealrootsで解くと実根として
z=-20921873/33554432≃-0.62352040410042と
z=21300981/33554432≃0.63481870293617を得る。
y=z, x=h2(z)より、(x-1)2+(y-1)2+(z-1)2=r2に接するx4+y2+z2-1=0の点は
(-0.68676072170846,
-0.62352040410042, -0.62352040410042)と
(0.66367620270798,
0.63481870293617, 0.63481870293617)となり、
(1,1,1)に近いのは後者。
演習問題11
小問a
f1=a+b+c-3,
f2=a2+b2+c2-5,
f3=a3+b3+c3-7として、
<f1,f2,f3>からlex順序a>b>cでの簡約Gröbner基底Gを求め、
f=a4+b4+c4-9についてfGを求める。すなわちMaximaで
-----
load(grobner)$
poly_monomial_order:
lex;
f1:
a+b+c-3;
f2:
a^2+b^2+c^2-5;
f3:
a^3+b^3+c^3-7;
G:
poly_reduced_grobner([f1,f2,f3],[a,b,c]);
f:
a^4+b^4+c^4-9;
poly_pseudo_divide(f,G,[a,b,c]);
-----
によりfG=0だから、§6系2によりf∈<f1,f2,f3>。
よってf1=f2=f3=0の制限のもとでa4+b4+c4-9=0。
小問b
小問aと同様にしてf=a5+b5+c5-11として、fG=-4だからf∉<f1,f2,f3>。
すなわちa5+b5+c5≠11。
小問c
小問aと同様にしてf=a5+b5+c5として、fG=29だからa5+b5+c5=29。
同様にf=a6+b6+c6として、fG=-19だからa6+b6+c6=-19。
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