演習問題1
補題1によりπ1(V)⊂V(I1)だから、V(I1)=π1(V)⋃(V(I1)∖π1(V))。
π1(V)の定義によりV(I1)∖π1(V)は、(a1, a2,..., an)∈Vとなるような
a1∈ℂが存在しないような(a2,...,an)∈V(I1)からなる。
これは拡張定理の対偶から、(a2,...,an)∈V(g1,..., gs)を意味するから、
V(I1)∖π1(V)⊂(V(g1,...,gs)⋂V(I1))。
(a2,...,an)∈(V(g1,...,gs)⋂V(I1))かつ(a2,...,an)∉(V(I1)∖π1(V))となるような
(a2,...,an)∈V(I1)について、このときは(a2,...,an)∈π1(V)となるから、
π1(V)⋃(V(I1)∖π1(V))=π1(V)⋃(V(g1,...,gs)⋂V(I1))となるので、
V(I1)= π1(V)⋃(V(g1,...,gs)⋂V(I1))。
演習問題2
xy-1=(1-x)[(y-z)x2+xy-1]+x[(y-z)x2+xz-1],
xz-1=-x[(y-z)x2+xy-1]+(x+1)[(y-z)x2+xz-1]により、
xy-1, xz-1∈<(y-z)x2+xy-1,(y-z)x2+xz-1>だから、
第1章§4演習問題2により<xy-1, xz-1>⊂<(y-z)x2+xy-1,(y-z)x2+xz-1>。
(y-z)x2+xy-1=(x+1)(xy-1)-x(xz-1),
(y-z)x2+xz-1=x(xy-1)-(x-1)(xz-1)により
(y-z)x2+xy-1,(y-z)x2+xz-1∈<xy-1,xz-1>だから、
第1章§4演習問題2により<(y-z)x2+xy-1,(y-z)x2+xz-1>⊂<xy-1, xz-1>。
したがって<(y-z)x2+xy-1,(y-z)x2+xz-1>=<xy-1,xz-1>。
Maximaで
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load(grobner)$
poly_monomial_order: lex;
f1: expand((y-z)*x^2+x*y-1);
f2: expand((y-z)*x^2+x*z-1);
poly_reduced_grobner([f1,f2],[x,y,z]);
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によりlex順序での<xy-1,xz-1>の簡約Gröbner基底は{xz-1,y-z}だから、
I1=<y-z>なので、y-zはV(I1)の全ての部分解上で0。
演習問題3
小問a
Maximaで
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load(grobner)$
poly_monomial_order: lex;
f1: y*x^3+x^2;
f2: y^3*x^2+y^2;
f3: y*x^4+x^2+y^2;
poly_reduced_grobner([f1,f2,f3],[x,y]);
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によりlex順序でのIの簡約Gröbner基底は{x2,y2}。
したがってI1=<y2>。
小問b
小問aによりV(I1)={0}、またg1=y,
g2=y3, g3=yよりV(g1,g2,g3)={0}だから、
V(I1)=V(g1,g2,g3)=V(I1)⋂V(g1,g2,g3)。
小問c
HTMLの制限により\tilde(I)をIで表す。
小問bによりg1=y∈Iだが、小問aによりI=<x2,y2>なので、
g1∉IだからI≠I。またV(I)={(0,0)}。
I =<x2,y2,y,y3>=<x2,y>だからV(I)={(0,0)}なのでV(I)=V(I)。
I1=<y>だからV(I1)={0}なので小問bよりV(I1)=V(I1)。
小問d
I =<yx3+x2, y3x2+y2, yx4+x2+y2,y,y3>=<yx3+x2, y3x2+y2, yx4+x2+y2,y>
に定理3の証明の手続きを行うと、
I =<x2,y2,x2+y2,y>=<x2,x2+y2,y>。
x2,x2+y2の先頭項を0にするyは存在しないからW=∅≠V(I1)={0}。
演習問題4
定義により全てのiについてfi∈<f1,..., fs, g1,..., gs>だから、
<f1,..., fs, g1,..., gs>⊂<f1,..., fs, g1,..., gs>。
fi= fi-higiだからfi∈<f1,..., fs, g1,..., gs>なので
<f1,..., fs, g1,..., gs>⊂<f1,..., fs, g1,..., gs>。
したがって<f1,..., fs, g1,..., gs>=<f1,..., fs, g1,..., gs>。
定理3の証明で使われたのはhi=-x1Niの場合である。
演習問題5
小問a
Iの生成元の、lex順序での先頭項は0でない定数だから、
先頭項を0にするy,zは存在しないので、
幾何学的拡張定理のV(g1,g2)=∅だからV(I1)=π1(V)。
小問b
ℝでは拡張定理が使えないので、まじめに計算。
Maximaで
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load(grobner)$
poly_monomial_order: lex;
f1: x^2+y^2+z^2+2;
f2: 3*x^2+4*y^2+4*z^2+5;
poly_reduced_grobner([f1,f2],[x,y,z]);
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によりlex順序でのIの簡約Gröbner基底は{x2+3,y2+z2-1}。
x2+3=0となるx∈ℝは存在しないから、
第2章§5命題9によりV(I)=V(x2+3,y2+z2-1)=∅。
消去定理によりI1=<y2+z2-1>だから、V(I1)はyz平面での単位円。
んーと、V=V(I)=∅から第1章§4命題8によりI(V)=ℝ[x,y,z]ではあるが、
「はるかに大きい」てのはこの辺を言ってるのかな?
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