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2015-10-07

シルヴァーマン 「はじめての数論」第3版 第8章の練習問題


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8.1
k,l\in\mathbb{Z}とすると、定義によりa_1-b_1=mk\tag{1}a_2-b_2=ml\tag{2}
(a)
(1)(2)を辺々足して(a_1+a_2)-(b_1+b_2)=m(k+l)だからa_1+a_2\equiv b_1+b_2 \pmod{m}

(b)
(1)(2)よりa_1=mk+b_1, a_2=ml+b_2。これらの積よりa_1a_2=m(mkl+kb_2+lb_1)+b_1b_2なのでa_1a_2-b_1b_2=m(mkl+kb_2+lb_1)だからa_1a_2\equiv b_1b_2 \pmod{m}

8.2
k\in\mathbb{Z}として、定義によりac-bc=c(a-b)=mkだからm|c(a-b)\gcd(c,m)=1だから練習問題7.1によりm|(a-b)となるのでa\equiv b \pmod{m}

8.3
(a) x\equiv9\pmod{15}
(b) 解なし。
(c) x\equiv1,3,5,7\pmod{8}
(d) x\equiv3,4\pmod{7}
(e) 解なし。

8.4
(a)
aの末尾2桁をa_2とする。すなわちa=100k+a_2 (k\geq0, 0\leq a_2<100 )。a-a_2=100k=4\cdot25kだから、a\equiv a_2\pmod{4}である。
したがって4|aすなわちa\equiv0\pmod{4}4|a_2すなわちa_2\equiv0\pmod{4}は同値。

(b)
aの末尾3桁をa_3とする。すなわちa=1000k+a_3 (k\geq0, 0\leq a_3<1000 )。a-a_3=1000k=8\cdot125kだから、a\equiv a_3\pmod{8}である。
したがって8|aすなわちa\equiv0\pmod{8}8|a_3すなわちa_3\equiv0\pmod{8}は同値。

(c)(d)
n+1桁の数aが、1\leq a_n\leq9, 0\leq a_i\leq9 (0\leq i\leq n-1)となるa_0,\cdots,a_nを用いてa=10^na_n+10^{n-1}a_{n-1}+\cdots+10a_1+a_0と表されているとする。10\equiv1\pmod{9}なので練習問題8.1(b)により10^j\equiv1\pmod{9} (1\leq j\leq n)だから、10^j=9k_j+1 (k_j\in\mathbb{N})と書けるので、aの各桁の和s=a_n+a_{n-1}+\cdots+a_1+a_0としてa=9(a_nk_n+a_{n-1}k_{n-1}+\cdots+a_1k_1)+s\tag{3}これよりa\equiv s \pmod{9}だから、9|aすなわちa\equiv0\pmod{9}9|sすなわちs\equiv0\pmod{9}は同値。
(3)において3を法としても同様なので、3|a3|sは同値。

(e)
(c)(d)と同様にa=10^na_n+10^{n-1}a_{n-1}+\cdots+10a_1+a_0とする。10\equiv-1\pmod{11}なので練習問題8.1(b)により10^j\equiv\left\{\begin{array}{cc} 1\pmod{11}& \mbox{($j$が偶数のとき)}\\-1\pmod{11}& \mbox{($j$が奇数のとき)}\end{array}\right.
これよりaの各桁の交代和をAとしてa\equiv A\pmod{11}だから、11|aすなわちa\equiv0\pmod{11}11|AすなわちA\equiv0\pmod{11}は同値。

8.5
(a) x\equiv6,13\pmod{14}
(b) 解なし。
(c) x\equiv5,18,31,44,57,70,83\pmod{91}

8.6
(a) \gcd(72,200)=8より\gcd(72,200)\nmid47だから、定理8.1により解はない。
(b) \gcd(4183,15087)=47で、\gcd(4183,15087)\mid5781だから、定理8.1により解は47個。
(c) \gcd(1537,6731)=53より\gcd(1537,6731)\nmid2863だから、定理8.1により解はない。

2015-10-06

シルヴァーマン 「はじめての数論」第3版 第7章の練習問題

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7.1
定理7.3によりa=p_1p_2\cdots p_nと素因数分解される。\gcd(a,b)=1だから、p_1bの因数でないので、定理7.2によりp_1|c。そこでa_1=a/p_1=p_2p_3\cdots p_n, c_1=c/p_1とすると、a_1|bc_1だから、上と同様にp_2|c_1となるのでp_1p_2|c。同様に繰り返してp_1p_2\cdots p_n|cだからa|c

7.2
a=p_1p_2\cdots p_m, b=q_1q_2\cdots q_nと素因数分解されたとすると、\gcd(a,b)=1より\{p_1,p_2,\cdots, p_m\}\cap\{q_1q_2\cdots q_n\}=\emptyseta|(c\cdot1)なので練習問題7.1によりp_1p_2\cdots p_m|cだから、c=c'p_1p_2\cdots p_mとかける。q_1\nmid p_1p_2\cdots p_mだから定理7.2によりq_1|c'。以降q_2,\cdots, q_nについて練習問題7.1と同様に繰り返してq_1q_2\cdots q_n|c'。故にc'=c''q_1q_2\cdots q_nとなるから、c=c''p_1p_2\cdots p_mq_1q_2\cdots q_n=c''abなのでab|c

7.3
(a)
n=1のときn(n+1)/2=1だから成立。n>1に対して1+2+\cdots+(n-1)+n=(n-1)n/2+n=n(n+1)/2

(b)
n=1のときn(n+1)(2n+1)/6=1=1^2だから成立。n>1に対して1^2+2^2+\cdots+(n-1)^2+n^2=(n-1)n[2(n-1)+1]/6+n^2=n(n+1)(2n+1)/6

(c)
n=0のとき(1-a^{n+1})/(1-a)=1だから成立。n>0に対して1+a+a^2+\cdots+a^n=(1-a^n)/(1-a)+a^n=(1-a^{n+1})/(1-a)

(d)
n=2のとき(n-1)/n=1/2だから成立。n>2に対して1/(1\cdot2)+\cdots+1/[(n-2)(n-1)]+1/[(n-1)n]=(n-2)/(n-1)+1/[(n-1)n]=(n-1)/n

7.4
まー大体の話でいいと思うので、\mathbb{E}を公理的に構成するとか、\mathbb{N}によらずに証明するとかってのは、ここでは要求されてないよね多分。

(a)(b)
\mathbb{E}n\in\mathbb{N}として4n4n+2の形の数から構成される。4nの形の数は2\cdot2nというように2,2n\in\mathbb{E}の積に分解できるので\mathbb{E}素数でない。4n+2の形の数は\mathbb{N}においてp_1,\cdots,p_mを奇素数として2p_1\cdots p_mと一意に分解され、偶数\times偶数の形になりえないからすべて\mathbb{E}素数。

(c)
2通りの分解を与える最小の数:36=2\cdot18=6\cdot6
3通りの分解を与える最小の数:180=2\cdot90=6\cdot30=10\cdot18
4通りの分解を与える最小の数:360=2\cdot2\cdot90=2\cdot6\cdot30=2\cdot10\cdot18=6\cdot6\cdot10

(d)
eを1つの\mathbb{E}素数として2^ne (n\geq0)の形の数。

7.5
(a)
5,9,13,17,21,29

(b)
441=9\cdot49=21\cdot21

7.6
(b)
1000000=2^{6}\cdot 5^{6}
1000001=101\cdot 9901
1000002=2\cdot 3\cdot 166667
1000003=1000003
1000004=2^{2}\cdot 53^{2}\cdot 89
1000005=3\cdot 5\cdot 163\cdot 409
1000006=2\cdot 7\cdot 71429
1000007=29\cdot 34483
1000008=2^{3}\cdot 3^{2}\cdot 17\cdot 19\cdot 43
1000009=293\cdot 3413
1000010=2\cdot 5\cdot 11\cdot 9091
1000011=3\cdot 333337
1000012=2^{2}\cdot 13\cdot 19231
1000013=7\cdot 373\cdot 383
1000014=2\cdot 3\cdot 166669
1000015=5\cdot 200003
1000016=2^{4}\cdot 62501
1000017=3^{2}\cdot 23\cdot 4831
1000018=2\cdot 500009
1000019=47\cdot 21277
1000020=2^{2}\cdot 3\cdot 5\cdot 7\cdot 2381
1000021=11\cdot 90911
1000022=2\cdot 107\cdot 4673
1000023=3\cdot 333341
1000024=2^{3}\cdot 125003
1000025=5^{2}\cdot 13\cdot 17\cdot 181
1000026=2\cdot 3^{4}\cdot 6173
1000027=7\cdot 19\cdot 73\cdot 103
1000028=2^{2}\cdot 250007
1000029=3\cdot 31\cdot 10753
1000030=2\cdot 5\cdot 100003

シルヴァーマン 「はじめての数論」第3版 第6章の練習問題

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6.1
(a) x=11, y=-2
(b) x=1645, y=9048

6.2
k\in\mathbb{Z}とする。
(a) x=-53+121k, y=46-105k
(b) x=11+4526k, y=-2-823k
(c) x=-1645+3292k, y=9048-18107k

6.3
(c)
(i) g=7, x=1303, y=-1095
(ii) g=1, x=-381, y=1448
(iii) g=237,x=-8980,y=10063

(e)
(c)(ii)(iii)をx>0になるよう解き直すと
(ii) g=1, x=8006,y=-30427-381
(iii) g=237,x=19839059,y=-22231676

6.4
(a) x=7, y=-14, z=-1
(b)
a,b,cが互いに素であること、すなわち\gcd(\gcd(a,b),c)=1であること。
ax'+by'=\gcd(a,b)の解x',y'\gcd(a,b)w+cz=1の解w,zを用いて、(x,y,z)=(wx',wy',z)とすればよい。

(c)
x=2124, y=-944, z=-19

6.5
定理6.1によってau+bv=1は解(u,v)=(u_1,v_1)を常に持つから、(x,y)=(cu_1,cv_1)ax+by=a(cu_1)+b(cv_1)=c(au_1+bv_1)=cを満たす。したがって、ax+by=1は常に解を持つ。なおax+by=cのすべての解がx=cu_1+bk, y=cv_1-ak (k\in\mathbb{Z})で表されることは、本文と同様に示される。
37u+47v=1の解をなるべく小さくすると(u,v)=(14,-11)が得られるので、(x,y)=(1442,-1133)

6.6
(a)
x=0またはy=0に対して解はなく、x\ge1, y\ge1については3x+5y\ge8だからやはり解はない。

(b)
リストに現れないのは1,2,4,7のみの模様。証明は4について行った(a)と同様。

(c)
(i) 11
(ii) 23
(iii) 29

(d)
ax+byにならない最大の数はab-(a+b)と思われる。
(a)と、(c)の3つについてはab-(a+b)で合っている。

(e)
ax+by=ab-(a+b)x\ge0, y\ge0となる解が存在したとすると、a(x-b+1)=-b(y+1)だから、x<b-1、また\gcd(a,b)=1よりa|(y+1)。これよりy+1=av\ge1となるv>0が存在する。このときa(x-b+1)=-abvよりx=b-1-bv\ge0だからb(1-v)\ge1となるので1-v\ge1、故にv\le0となりv>0と矛盾。したがってax+by=ab-(a+b)x\ge0, y\ge0となる解は存在しない。

c=ab-(a+b)ax+by=cとなるx\ge0, y\ge0を持ち得ない最大のcであることを証明するには、c=ab-(a+b)+\gamma (\gamma\ge1)に対しax+by=cとなるx\ge0, y\ge0が常に存在することを示せばよい。まず少し準備。

(i) 方程式ax+by=ab-(a+b)+\gammaにおいて、a,bのいずれかが1、例えばb=1ならx=0, y=\gamma-1\ge0が常に解となり自明。a=1の時も同様。以後a>1, b>1とする。
(ii) aX+bY=1 (\gcd(a,b)=1)は定理6.1より常にX,Y\in\mathbb{Z}となる解を持つが、X=bk (k\in\mathbb{Z})となる解があったとすると、b(ak+Y)=1よりb|1だからb=1となりb>1と矛盾する。したがってX=bk+t (1\le t<b)。
(iii) aX+bY=\gamma (\gcd(a,b)=1, \gamma\in\mathbb{Z})は練習問題6.5により常にX,Y\in\mathbb{Z}となる解を持ち、(ii)と同様にX=bk+t (k\in\mathbb{Z}, 1\le t<b)であることを示せる。

方程式ax+by=ab-(a+b)+1を考えると、a(x-b+1)+b(y+1)=1。いまaX+bY=1の解のうち、X<0となる一つの解X_1,Y_1をとる。Y_1>0すなわちY_1\ge1である。また(ii)によりX_1=bk+t (k<0, 1\le t<b)と書ける。とくにk=-1となるようにX_1<0, Y_1\ge1をとれる。このX_1,Y_1を用いれば、-(b-1)\le X_1<0。そこでx-b+1=X_1, y+1=Y_1とすれば、x=X_1+b-1\ge0かつy\ge0となるから、ax+by=ab-(a+b)+1にはx\ge0, y\ge0となる解が常に存在する。
方程式ax+by=ab-(a+b)+\gamma (\gamma>1)についても、(iii)を用いて上の\gamma=1の場合と同様にすれば、x\ge0, y\ge0となる解が常に存在する。
以上により、c=ab-(a+b)+\gammaに対しax+by=cとなるx\ge0, y\ge0が常に存在する。

(f)
...

2015-10-01

シルヴァーマン 「はじめての数論」第3版 第5章の練習問題

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5.1
(a) 15
(b) 3

5.3
r_n (n\ge0)は自然数をr_{n-1}で割った剰余なのでr_{n-1}>r_nである。a<bであることがありうるので互除法の最初の1ステップのみq_1\ge0だが、以降のステップではr_{m-1}<r_{m-2} (m\ge2)よりq_m\ge1。これらの不等式を用いてi\ge0についてr_i=q_{i+2}r_{i+1}+r_{i+2}\ge r_{i+1}+r_{i+2}>2r_{i+2}だから、r_{i+2}<\frac{1}{2}r_i

5.4
(a)(b)
(i) m=8, n=12に対し\mathrm{LCM}(m,n)=24, \gcd(m,n)=4
(ii) m=20, n=30に対し\mathrm{LCM}(m,n)=60, \gcd(m,n)=10
(iii) m=51, n=68に対し\mathrm{LCM}(m,n)=204, \gcd(m,n)=17
(iv) m=23, n=18に対し\mathrm{LCM}(m,n)=414, \gcd(m,n)=1

mn=\mathrm{LCM}(m,n)\gcd(m,n)と予想される。

(c)
\gcd(m,n)=dとすると、m=dm', n=dn' (\gcd(m',n')=1)と書ける。このとき\mathrm{LCM}(m,n)=dm'n'である:m|dm'n', n|dm'n'は明らかだから、dm'n'm,nの公倍数。m,nの公倍数Lについて、m|LよりL=dm'pとかける。n|Lでもあるから、n'|m'pだが、m'n'は互いに素だからn'|pでなければならないのでp=n'p'。これよりL=dm'n'p'だからdm'n'|L。よってdm'n'm,nのすべての公倍数の約数なので、すべての公倍数の中で最小のものだから、\mathrm{LCM}(m,n)=dm'n'
以上によりmn=dm'dn'=dm'n'\cdot d=\mathrm{LCM}(m,n)\gcd(m,n)

(d)
\gcd(301337,307829)=541より、\mathrm{LCM}(301337,307829)=301337\cdot307829/541=171460753

(e)
m=18m',n=18n'とすれば(c)より18m'n'=720だからm'n'=40かつ\gcd(m',n')=1。これを満たす40の約数の組は(1,40)と(5,8)の2つなので、(m,n)として(18,720)または(90,144)。

5.5
数論の未解決問題''Collatz問題''。常に停止するかどうかは未解決だが、停止しない例は見つかっていない。
(a)
(i) 値1, 長さ8
(ii) 値1, 長さ10
(iii) 値1, 長さ107

(b)
n=10000まで調べた範囲では、常に停止し、繰り返しは1,4,2,1,4,2,1,4,2,1...である。

(c)
n=8k+4から始めてもn+1=8k+5から始めても、アルゴリズムの3回めの動作で6k+4となるので、L(n)=3+L(6k+4)=L(n+1)

(d)
n=128k+28=8(16k+3)+4だから、(c)によりL(n)=L(n+1)nから始めると、アルゴリズムの7回目の動作で216k+52=8(27k+6)+4となり、n+2から始めると7回目の動作で216k+53=8(27k+6)+5となるから、(c)によりL(n)=7+L(216k+52)=7+L(216k+53)=L(n+1)。以上によりL(n)=L(n+1)=L(n+2)

(e)
(i)
n=16k+2から始めるとアルゴリズムの2回めの動作で24k+4=8\cdot3k+4となり、n+1から始めると2回めの動作で24k+5=8\cdot3k+5となるので、(c)によりL(n)=2+L(24k+4)=2+L(24k+5)=L(n+1)

(ii)
n=32k+22から始めるとアルゴリズムの2回めの動作で48k+34=16(3k+2)+2となり、n+1から始めると2回めの動作で48k+35=16(3k+2)+3となるので、(e)(i)によりL(n)=2+L(48k+34)=2+L(48k+35)=L(n+1)

(iii)
n=64k+14から始めるとアルゴリズムの2回めの動作で96k+22=32\cdot3k+22となり、n+1から始めると2回めの動作で96k+23=32\cdot3k+23となるので、(e)(ii)によりL(n)=2+L(96k+22)=2+L(96k+23)=L(n+1)

(iv)
n=128k+94から始めるとアルゴリズムの2回めの動作で192k+142=64(3k+2)+14となり、n+1から始めると2回めの動作で192k+143=64(3k+2)+15となるので、(e)(iii)によりL(n)=2+L(192k+142)=2+L(192k+143)=L(n+1)

(c)と(i)〜(iv)のパターンは以下にまとめられる:
あるi\ge3, 0<a_i<2^{i-1} (ただしj\ge0としてa_i=3j+l_i, l_i= 1 (iが偶数のとき) or 2 (iが奇数のとき))と、任意のk\ge1についてn^{(i)}_k=2^ik+2a_iL(n^{(i)}_k)=L(n^{(i)}_k+1)を満たすなら、n^{(i+1)}_k=2^{i+1}k+2a_{i+1}も任意のk\ge1についてL(n^{(i+1)}_k)=L(n^{(i+1)}_k+1)を満たす。ただし、a_{i+1}=\frac{1}{3}(2^im_{i+1}+2a_i-1)  m_i=\left\{\begin{array}{cc} 0& \mbox{($i$が偶数のとき)}\\2& \mbox{($i$が奇数のとき)}\end{array}\right.

(証明)
まず、\lambda\ge0として2^i=\left\{\begin{array}{cc} 3\lambda+1& \mbox{($i$が偶数のとき)}\\3\lambda+2& \mbox{($i$が奇数のとき)}\end{array}\right.であることを示す。実際、i=0について2^i=1=3\cdot0+1で、2^i=3\lambda+1なら2^{i+1}=2\cdot2^i=3\cdot(2\lambda)+2、また2^i=3\lambda+2なら2^{i+1}=3(2\lambda+1)+1となる。
これを用いて、a_{i+1}=(2^im_{i+1}+2a_i-1)/3が奇数であることを示す。iが偶数なら2^im_{i+1}+2a_i-1=2(3\lambda+1)+2(3j+1)-1=3[2(\lambda+j)+1]なのでa_{i+1}=2(\lambda+j)+1は奇数。iが奇数なら2^im_{i+1}+2a_i-1=2(3j+2)-1=3(2j+1)なのでa_{i+1}=2j+1は奇数。
さて、n^{(i+1)}_k=2^{i+1}k+2a_{i+1}は偶数なので、(3n+1)アルゴリズムを1回行って
2^ik+a_{i+1}a_{i+1}は奇数なのでこれも奇数だから、さらにもう1回行って整理すれば、3(2^ik+a_{i+1})+1=2^i(3k+m_{i+1})+2a_i=n^{(i)}_{3k+m_{i+1}}となるので、L(n^{(i+1)}_k)=2+L(n^{(i)}_{3k+m_{i+1}})
またn^{(i+1)}_k+1=2^{i+1}k+2a_{i+1}+1は奇数なので、(3n+1)アルゴリズムを1回行って2^{i+1}\cdot3k+6a_{i+1}+4これは偶数だからさらにもう1回行って整理すれば、2^i\cdot3k+3a_{i+1}+2=2^i(3k+m_{i+1})+2a_i+1=n^{(i)}_{3k+m_{i+1}}+1となるので、L(n^{(i+1)}_k+1)=2+L(n^{(i)}_{3k+m_{i+1}}+1)
仮定によりL(n^{(i)}_{3k+m_{i+1}})=L(n^{(i)}_{3k+m_{i+1}}+1)だから、L(n^{(i+1)}_k)=L(n^{(i+1)}_k+1)となる。(証明終)

(c)の8k+4i=3, a_3=2=3\cdot0+2で上の条件を満たすので、L(n)=L(n+1)となる一つの系列として、n=8k+4, 16k+2, 32k+22, 64k+14, 128k+94, 256k+62, 512k+382...が得られる。
(d)の128k+28についてもいろいろ言えると思うが、面倒なのでパス。