2012-03-31

コックス「ガロワ理論」 14.4節の演習問題3


演習問題16
(a)
γT: AutF(V)AutF(W) (ϕTϕT-1)は明らかに群準同型。
Tは同型なので、ψAutF(W)ならγT(T-1ψT)=ψ, T-1ψTAutF(V)
故にγTは全射。
γT(ϕ)=TϕT-1=eAutF(W)なら、ϕ=T-1T=eAutF(V)だから、
γT11、よって同型だからγT: AutF(V)AutF(W)

(b)
T, T'はいずれもVからWへの同型だから、
Φ-1= TT'-1AutF(W)によってΦ: WWを定義でき、ΦAutF(W)
これよりT'=ΦT

(c)
任意のϕAutF(V)について、
γT'(ϕ)=T'ϕT'-1=ΦTϕT-1Φ-1=ΦγT(ϕ)Φ-1=γΦγT(ϕ)なので
γT'=γΦγT

演習問題17
(a)
aI2+bγαは明らかにγαと可換だから{aI2+bγαAutFp(Fp2)|a,bFp}C(γα)
逆にmC(γα)とする。αFp2Fpなので、
1,αFp上のベクトル空間としてのFp2の基底だから、
m(1)=a+bα=(aI2+bγα)(1)となるa,bFpが存在する。
mγα=γαmだから、m(α)=mγα(1)=γαm(1)=γα(a+bα)=aα+bα2=(aI2+bγα)(α)
Fp2の基底で線形写像が一致するから、m=aI2+bγα
したがってC(γα){aI2+bγαAutFp(Fp2)|a,bFp}

{γβ|βFp2*}{aI2+bγαAutFp(Fp2)|a,bFp}は明らか。
m=aI2+bγαAutFp(Fp2) (a,bFp)とし、β=a+bα≠0とすれば、
m(1)=a+bα=γβ(1), m(α)=aα+bα2=(a+bα)α=γβ(α)だから、
{aI2+bγαAutFp(Fp2)|a,bFp}{γβ|βFp2*}
逆にn{γβ|βFp2*}ならβ=a+bα (a,bFp)とおけるので、
n(1)=β=a+bα=(aI2+bγα)(1), n(α)=βα=(aI2+bγα)(α)となり、
{γβ|βFp2*}{aI2+bγαAutFp(Fp2)|a,bFp}
よって{aI2+bγαAutFp(Fp2)|a,bFp}={γβ|βFp2*}
以上により(14.38)を得る。

任意のa+bαFp2 (a,bFp)について、
mAutFp(Fp2)だからm(a+bα)=am(1)+bm(α)
m(α)=βm(1)だから、m(a+bα)=am(1)+bβm(1)=(a+bβ)m(1)
β=αならm(a+bα)=(a+bα)m(1)=γδ(a+bα)=γδ,e(a+bα)だから、
m=γδ=γδ,eΓL(1,Fp2)
β=σ(α) なら、σGal(Fp2/Fp)なので、
σFp上恒等な体Fp2の自己同型だから、
m(a+bα)=(a+bσ(α))m(1)=σ(a+bα)m(1)=(γδσ)(a+bα)=γδ,σ(a+bα)だから、
m=γδσ=γδ,σΓL(1,Fp2)。したがって(14.40)を得る。

(b)
γμ,σΓL(1,Fp2) (μFp2, σGal(Fp2/Fp))とすると、
γμ,σγσ-1(μ-1),σ-1=γ1,eなのでγμ,σ-1= γσ-1(μ-1),σ-1 
γβC(γα) (βFp2*)と任意のuFp2に対し、
γμ,σγβγμ,σ-1(u)= γμ,σγβ(σ-1(μ-1)σ-1(u))= γμ,σ(βσ-1(μ-1)σ-1(u))
=μσ(β)μ-1u=σ(β)u=γσ(β)(u)で、βFp2*よりσ(β) Fp2*だから、
γμ,σγβγμ,σ-1=γσ(β)C(γα)となるのでγμ,σN(C(γα))
故にΓL(1,Fp2)N(C(γα))

演習問題18
(a)
Aa{hgh-1| hM}なる元aを持つと仮定する。
Aa={h1ah1-1| h1M}h1ah1-1= h2gh2-1なるh,h1Mが存在すれば、
a=h1-1h2gh2-1 h1=(h1-1h2)g(h1-1h2)-1<hgh-1>なので仮定に反するから、
AaMかつAaAの真部分群。
これはAの極小性に反するので、A={hgh-1| hM}

(b)
aA, zZ(A)とする。AMだから、任意のmZについて
a=mbm-1なるbAが存在するので、
a(mzm-1)=mbm-1 mzm-1= mbzm-1=mzbm-1= mzm-1 mbm-1=(mzm-1)aだから、
mzm-1Z(A)となりZ(A)M

演習問題19
(a)
gFp*を法pでの原始根とすると、
補題9.1.2Fermatの小定理)によりgp-1=1
p-1≡0 (mod 8)だから、p-1=8mとなるmが存在するので、
1=gp-1=g8m=(gm)8gは原始根だから(gm)2≠1, (gm)4≠1なので、
ζ=gmとしてo(ζ)=8

(b)
(平方剰余の第2補充法則によりp≡1 (mod 8)なら2は平方剰余だから、
α2=2となるαFp*が存在する。)

i2=ζ4, (ζ4)2=1なので0=ζ8-1=(ζ4-1)(ζ4+1)=0
(a)によりζ4≠1だからζ4=i2=-1
故に(1+i)2=2iだから、α=iζ(1+i)とおけばα2=2となる。

(c)
(14.25)の行列をa1=((0,1),(1,0)), a2=((i,0),(0,1)), a3=((1,-1),(1,1))とする。
ただし(b)によりi2=-1, i=ζ2
det(a1)=-1ia1SL(2,Fp),
det(a2)=iなのでiζa2SL(2,Fp),
det(a3)=2なのでiζ(1+i)a3SL(2,Fp)
演習問題10(a)により<[a1],[a2],[a3]>S4なので、
S4<[ia1],[iζa2],[iζ(1+i)a3]>PSL(2,Fp)

(d)
ζ82=iだから、Fpにおけるζにおけるζ8が対応している。

演習問題20
(a)
gh=-hgCayley-Hamiltonの定理から、
命題14.4.4の証明と同様にしてg2=h2=-1
これより(gh)2=-g2h2=-1, g(gh)=-(gh)g=g2h=-h,
h(gh)=-(gh)h=-gh2=-g, -I2Z(<g,h>)
写像gi, hjの対応により、ghkで、
Q<g,h>(…というか<-I2, g,h>)は同じCayley表を持つことが確かめられるから、
Q<g,h>

(b)
(14.26)ππ=π2π1,
π1:AGL(2,Fp)GL(2,Fp) (γA,vA),
π2:GL(2,Fp)PGL(2,Fp) (A[A])と分ける。

命題14.4.4と同じノーテーションのもとで、
(M3)0=π2-1(N(H)), H=<[g],[h]>PGL(2,Fp)

任意のm(M3)0をとると、[m]N(H)だから[m]H[m]-1=H
この両辺にπ2-1を作用させれば、
Ker(π2)=Fp*I2GL(2,Fp)の全ての元と可換であることと、
π2-1(H)=<g,h>Fp*I2から、
m<g,h>m-1Fp*I2=<g,h>Fp*I2
q<g,h>ならdet(mqm-1)=det(q)=1だから、
実はm<g,h>m-1=<g,h>なので、mN(<g,h>)。故に (M3)0N(<g,h>)

逆にmN(<g,h>)なら、任意のq1<g,h>について、
あるq2<g,h>が存在してmq1m-1=q2
この両辺にπ2を作用させれば、[q1],[q2]<[g],[h]>=Hで、
[m][q1][m]-1=[q2]Hとなるから、[m]N(H)
なのでmπ2-1(N(H))=(M3)0となるからN(<g,h>)(M3)0
以上により(M3)0=N(<g,h>)

2012-03-29

コックス「ガロワ理論」 14.4節の演習問題2


演習問題10
(a)
平方剰余の第1補充法則によりp≡1 (mod 4)であることと
-1pを法とした平方剰余であることは同値だから、
i2=-1となるiFp*が存在するので、i4=1
命題14.4.4(c)によりHN(H)は共軛を除き一意的だから、
g=-g-1=((0,-1),(1,0)), h=((s,t),(t,-s)) (s,tFp, s2+t2=-1)と仮定してよい。
特にs,tについて、s=i,t=0とおくことができるから、
h=-h-1=((i,0),(0,-i))=i((1,0),(0,-1))gh=-(gh)-1=i((0,1),(1,0))で、
{[I2], [g], [h], [gh]}D4

a1=((0,1),(1,0)), a2=((i,0),(0,1)), a3=((1,-1),(1,1))とする。
o([a1])=2, o([a2])=o([a3])=4である。
g=((0,-1),(1,0))=2-1a32, h=i((1,0),(0,-1))=-ia22だから、
[g]=[a32], [h]=[a22]なので、H=<[g], [h]>=<[a22], [a32]><[a1],[a2],[a3]>
また[gh]=[a1]でもある。

t1=[a2a3]=[(1,-1),(-i,-i)], [a2a3]3=[I2]だからo([a2a3])=3
t2=[a3a2]=[(1,i),(1,-i)], [a3a2]3=[I2]だからo([a3a2])=3
Hによる共軛によって、他の位数3の元が以下のように生成される:
t3=[ga2a3g-1]=[(1,-1),(i,i)],
t4=[ga3a2g-1]=[(1,-i),(1,i)] ,
[ha2a3h-1]=[(1,1),(i,-i)]=t4-1,
[ha3a2h-1]=[(1,-i),(-1,-i)]=t3-1,
[gha2a3(gh)-1]=[(1,1),(-i,i)]=t2-1,
[gha3a2(gh)-1]=[(1,i),(-1,i)]=t1-1

T1={e,t1,t1-1}, T2={e,t2,t2-1}, T3={e,t3,t3-1}, T4={e,t4,t4-1}とする。
a<[a1],[a2],[a3]>{T1, T2, T3, T4}への作用を、a·Ti=aTia-1で定義する(1i≤4)
PGL(2,Fp)の行列の計算を地道にやって、
[a1]·Ti=T((12)(34))(i), [a2]·Ti=T((1342))(i), [a3]·Ti=T((1234))(i)がわかる。
すなわちこの作用は{T1,T2,T3,T4}の置換となるから、
群準同型φ: <[a1],[a2],[a3]>→S4 (aσ)が存在して、a·Ti=Tσ(i)
φ([a1])=(12)(34), φ([a2])=(1342), φ([a3])=(1234)である。
φ([a2])φ([a1])=(1342)(12)(34)=(23)は基本互換だから、
Im(φ)は基本互換(23)と巡回置換(1234)を含むので、S4を生成する。
したがってIm(φ)S4となりはφは全射。

φ([g])=φ([a32])=(1234)2=(13)(24), φ([h])=φ([a22])=(1342)2=(14)(23)だから
[g],[h]Ker(φ)なので、Ker(φ)H={e}
[a1]=[gh]H=<[g], [h]>だから[a1]H[a1]-1=H
[a2ga2-1]=[gh], [a2ha2-1]=[h]だから[a2]H[a2]-1=H
[a3ga3-1]=[g], [a3ha3-1]=[gh]だから[a3]H[a3]-1=H
故にH<[a1],[a2],[a3]>Ker(φ)<[a1],[a2],[a3]>, Ker(φ)H={e}だから、
14.3節演習問題7(b)により、Ker(φ)の元とHの元は可換。
α=[(α11,α12)(α21, α22)]Ker(φ)とすれば、
[αg]=[gα]よりあるλFp*が存在して、
α11=λα22, α22=λα11, α12=-λα21, α21=-λα12,
λ≠1ならα11=α12=α21=α22=0よりα=0だから、αPGL(2,Fp)に反するので、
λ=1, α11=α22, α12=-α21である。
これと[αh]=[hα]よりあるμFp*が存在して、
α11=μα11,α12=-μα12μ≠1かつμ≠-1ならα11=α12=0よりα=0となり、
αPGL(2,Fp)に反するので、μ=1またはμ=-1
μ=-1ならα11=0だからα=[(0,α12)(α12,0)]=[(0,1)(1,0)]=[gh]Hとなり、
αKer(φ)H, αeなのでKer(φ)H={e}と矛盾するからμ=1
故にα12=0となるのでα=[(α11,0)(0,α11)]=[I2]だから、Ker(φ)={[I2]}
よってφ11だから同型なので、<[a1],[a2],[a3]>S4N(H)

(b)
命題14.4.4(c)によりHN(H)は共軛を除き一意的だから、
g=-g-1=((0,-1),(1,0)), h=((s,t),(t,-s)) (s,tFp, s2+t2=-1)と仮定してよい。
gh=((-t,s),(s,t))である。
a1=((1,-1),(1,1)), a2=((s,t-1),(t+1,-s))として、<[g],[h],[a1],[a2]>S4を示せばよい。

[a1a2]=[(s-t-1, s+t-1),(s+t+1,-s+t-1)]で、[a1a2]3=[I2]
[a2a1]=[(s+t-1, -s+t-1),(-s+t+1,s+t+1)]で、[a2a1]3=[I2]
あとは(a)と同様と思うが、計算めんどい・・・。

演習問題11
(a)
(14.26)ππ=π2π1,
π1:AGL(2,Fp)GL(2,Fp) (γA,vA),
π2:GL(2,Fp)PGL(2,Fp) (A[A])と分ける。

N(H)S4は定理8.4.5により可解。
Fp*I2π2-1(N(H)), N(H)=π2-1(N(H))/Fp*I2だから、
|π2-1(N(H))|=|N(H)||Fp*I2|=24(p-1)で、Fp*I2Abel群なので、
命題8.1.5により可解。故に定理8.1.4によりπ2-1(N(H))は可解。

M3=π1-1π2-1(N(H))=π1-1(π2-1(N(H)))について、
Fp2M3, π2-1(N(H))=M3/Fp2だから、
|M3|=|π2-1(N(H))||Fp2|=24p2(p-1)で、Fp2Abel群なので、
命題8.1.5により可解。故に定理8.1.4によりM3は可解。

(b)
VFp21次元部分空間なので、
ある0でないベクトルvFp2によって生成される。
このときすべてのg(M3)0に対しg(v)=λv (λFp)だから、
(M3)0の全ての元はvを固有ベクトルに持つ。
vと線型独立なベクトルwを一つとればv,wFp2を張る。
v=(v1,v2),w=(w1,w2)とし、v,wを列ベクトルに持つ行列
(vw)=((v1,w1), (v2,w2))によってgの共軛(vw)-1g(vw)をとり、
g(w)=(g(w)1,g(w)2)とすれば、(vw)-1g(vw)=((a,b),(0,c))
ただしa=det((vw))λ(v1w2-v2w1), b=det((vw))λ(g(w)1w2-g(w)2w1),
c=det((vw))λ(-g(w)1v2+g(w)2v1)となる。 a,b,cFpだが、
(vw)-1g(vw)GL(2,Fp)なのでdet((vw)-1g(vw))=ac≠0だから、
a,cFp*なので、(14.27)を得る。

(c)
(巻末のヒントにある「14.3節の演習問題20」は「14.3節の演習問題22」の誤植)
             
14.3節の演習問題22によりAGL(1,Fp)G1={((α,β),(0,1))| αFp*,βFp}GL(2,Fp)
(c)により(14.27)の大きい方の群のFp*I2による商は、
a'=ac-1,b'=bc-1としてG2={[(a',b'),(0,1)]| a'Fp*, b'Fp}PGL(2,Fp)
写像 G1G2 (((α,β),(0,1)) [(a',b'),(0,1)], a'=α, b'=β)は、
明らかに全射かつ11の群準同型だから同型。
よってG2G1AGL(1,Fp)

(d)
S4AGL(1,Fp)と仮定すると、|AGL(1,Fp)|=p(p-1)|S4|=24だからp>5
加法群としてのFpAGL(1,Fp)は、
自明な部分群以外の部分群を持たないから、
S4Fpはありえず、FpS4Fpの部分群だからFpS4={e}またはFpS4
p>5だから|Fp||S4|=24を割らないので、FpS4は不可能。故にFpS4={e}

一般に群G,H,Nに対しNG, HG, NH={e}とする。
h1,h2Hとしてh1N=h2NG/Nなら、
あるn1,n2Nが存在してh1n1=h2n2だから、h2-1h1=n2n1-1NH={e}なので、
h1=h2である。すなわち群準同型GG/Nにおいて、
Hの元はG/Nのすべて異なる元に写されるから、
G/NHと同型な部分群を含む。

FpAGL(1,Fp), S4AGL(1,Fp), FpS4={e}なので、
AGL(1,Fp)/FpFp*S4と同型な部分群を含むが、
Fp*Abel群でS4は非Abel群だからこれは不可能。
よってS4AGL(1,Fp)の部分群ではありえない。

演習問題12
(a)
(M1)0={γa,σ,0| a(Fp2)*, σGal(Fp2/Fp)}である。
(M1)0M1/Fp2だから命題14.4.1により|(M1)0|=2(p2-1)
(M1)0(Fp2)*と同型なAbel部分群を持ち、|(Fp2)*|=p2-1だから、
定理A.1.1Lagrangeの定理)により[(M1)0:(Fp2)*]=2

(M2)0=<Fp*×Fp*,((0,1),(1,0))>で、|(M2)0|=2(p-1)2
(M2)0Fp*×Fp*と同型なAbel部分群を持ち、|Fp*×Fp*|=(p-1)2だから、
定理A.1.1Lagrangeの定理)により[(M2)0:Fp*×Fp*]=2

(14.26)ππ=π2π1,
π1:AGL(2,Fp)GL(2,Fp) (γA,vA),
π2:GL(2,Fp)PGL(2,Fp) (A[A])と分けると、
命題14.4.5の証明から(M3)0=π2-1(N(H))
N2=(M3)0SL(2,Fp)π2-1(N(H))Fp*I2との積についての同値関係の、
完全代表系となるから、N(H)S4と同型な(M3)0の部分群となり、
N2Fp*I2={e}(M3)0=N2Fp*I2で、N2π2-1(N(H)), Fp*I2π2-1(N(H))だから、
14.3節演習問題7により、(M3)0N2×Fp*I2
|N2|=|S4|=24なので、|(M3)0|=24(p-1)
N2S4より、N2Abel部分群は位数4以下のものしかないので、
指数が6より小さい部分群は非Abel群である。

したがって(M3)0は指数2Abel群を部分群に持たないので、
(M3)0(M1)0, (M3)0(M1)0

(b)
p=3の時命題14.4.5により|M3|=24·32·2=432
一方14.3節演習問題14(a)により|GL(2,F3)|=48だから、
|AGL(2,F3)|=48·32=432=|M3|となる。
M3AGL(2,F3)だから、M3=AGL(2,F3)

(c)
(a)により(M1)0(Fp2)*と同型なAbel部分群を持つ。
乗法群(Fp2)*は命題A.5.3により位数p2-1の巡回群で、
9.1節演習問題10によりϕ(p2-1)個の生成元を持つ。
生成元の1つをaとすれば、ap-1≠1, (ap-1)p+1=1だから、o(ap-1)=p+1
故に(M1)0は位数p+1の部分群を持つので、
M1は位数p+1の部分群を持つ。

定理A.1.1Lagrangeの定理)によりp+1|(M1)0|を割る。
よって定理A.4.9(群の作用の基本定理)により、p+1|M1|を割る。

p+1p>3のとき|M3|=24p2(p-1)を割らないので、
このときM3は位数p+1の部分群を持ちえないからM1M3

(d)
命題14.4.2と命題14.4.5により|M3|/|M2|=12/(p-1)だから、
p>7なら(p-1)12なので定理A.1.1Lagrangeの定理)によりM2M3

p=7のとき、M2M3と仮定する。
(14.26)πによりPGL(2,F7)に移ると、π(M2)N(H)S4で、
命題14.4.2から|M2|=2p2(p-1)2より|π(M2)|=2(p-1)=12なので、
π(M2)S4での位数12の部分群と同型。
このような部分群はA4だけだからπ(M2)A4

(a)と同様にH2=(M2)0SL(2,Fp)をとれば、
H2π2-1(π(M2))F7*I2との積についての同値関係の、
完全代表系となるから、A4H2(M2)0となり、
H2F7*I2={e}(M2)0=H2F7*I2で、H2π2-1(π(M2)), F7*I2π2-1(π(M2))だから、
14.3節演習問題7により、(M2)0H2×F7*I2

(a)により(M2)0は指数2Abel部分群を含む。
|(M2)0|=|H2||F7*I2|=12·6=72なので、このAbel部分群の位数は36だが、
H2A4の部分群でAbel群になる群の最大位数は4なので、
H2×F7*I2Abel部分群の最大位数は4·6=24だから、
H2×F7*I2は指数2Abel部分群を含み得ないので矛盾。
よってp=7のときもM2M3

以上によりp>5ならM2M3

(e)
(14.26)ππ=π2π1,
π1:AGL(2,Fp)GL(2,Fp) (γA,vA),
π2:GL(2,Fp)PGL(2,Fp) (A[A])と分ける。

p=5のとき、(M2)0=<F5*×F5*,((0,1),(1,0))>GL(2,F5)で、|(M2)0|=2(p-1)2=32
(M2)0/F5*I2=π2((M2)0)PGL(2,F5)をとると、|π2((M2)0)|=2(p-1)=8

命題14.4.4と同じノーテーションのもとで、π2((M2)0)N(H)を示す。
p≡1 (mod 4)だから、i2=-1となるiF5*が存在する。
演習問題10と同様に、命題14.4.4hにおいてs=i,t=0とおくことができ、
h=((i,0),(0,-i))=i((1,0),(0,-1))F5*×F5*だから、
[h]=[i((1,0),(0,-1))]=[(1,0),(0,-1)]π2((M2)0)
さらに [g]=[(0,1),(1,0)][h]π2((M2)0)なのでH=<[g], [h]>π2((M2)0)
H=D4なので|H|=4より[π2((M2)0):H]=2だから、
Hπ2((M2)0)なのでπ2((M2)0)N(H)
よってπ2-1(N(H))=(M3)0より(M2)0(M3)0

π1-1((M3)0)=M3。また(14.22)により(M2)0=<((λ,0),(0,μ)),((0,1),(1,0))>(λ,μF5*)
明らかにπ1-1(<((λ,0),(0,μ))>)AGL(1,Fp)×AGL(1,Fp)だから、
M2<π1-1(<((λ,0),(0,μ))>),((0,1),(1,0))>
π1-1(<((λ,0),(0,μ)),((0,1),(1,0))>)=π1-1((M2)0)π1-1((M3)0)=M3となる。

(実は((0,1),(1,0))t(x,y)+t(α,β)=t(y+α, x+β)=((0,1),(1,0)){I2t(x,y)+t(β,α)}
なので、((0,1),(1,0))を線形変換部分に持つAGL(2,Fp)の元は、
((0,1),(1,0))π1-1(<((λ,0),(0,μ))>)の元の合成だから、
<π1-1(<((λ,0),(0,μ))>),((0,1),(1,0))>=π1-1(<((λ,0),(0,μ)),((0,1),(1,0))>)なので、
π1-1((M2)0)=M2

演習問題13
もしあるa≠1なるaFp*についてaI2G0、すなわち{I2}G0Fp*I2なら、
pは素数なのでaFp*の生成元だからFp*I2=<aI2>となる。
故にFp*I2G0だから<G0,Fp*I2>=G0となり<G0,Fp*I2>は可解。

G0Fp*I2={I2}なら、写像G0×Fp*I2→<G0,Fp*I2>は明らかに全射群準同型で、
核は(I2,I2)だから同型。Fp*I2G0×Fp*I2G0×Fp*I2/Fp*I2G0
は可解だから、定理8.1.4によりG0×Fp*I2<G0,Fp*I2>は可解。

演習問題14
(a)
g=((α,0),(0,β))とすると、C(g)gと可換なGL(2,Fp)の元からなるので、
A=((a11,a12),(a21,a22))C(g)ならgA=Agよりαa12=βa12, αa21=βa21
仮定によりαβだからa12=a21=0
したがってa11=μ, a22=νとしてA=((μ,0),(0,ν))で、
AGL(2,Fp)だからdet(A)=μν≠0なのでμ,νFp*。よって(14.30)を得る。

(b)
((a,b),(c,d))((α,0),(0,β))((a,b),(c,d))-1
=[1/(ad-bc)]((αad-βbc, -(α-β)ab),((α-β)cd, -αbc+βad))=((μ,0),(0,ν))と、
αβより、μ=αad-βbc, ν=-αbc+βad, ab=0,cd=0
b=0なら、μ=αad≠0だからa≠0かつd≠0なのでcd=0からc=0
a=0なら、μ=-βbc≠0だからb≠0かつc≠0なのでcd=0からd=0
したがってb=c=0またはa=d=0

(c)
(M2)0 (14.22)の行列で生成され、
これらの生成元は(b)の条件を満たすから、(M2)0N(C(g))

演習問題15
補題14.4.3からmC(g)ならm=aI2+bg (a,bFp)だから、
μ=a+bα, ν=bβとおけばC(g)((μ,ν),(0,μ)) (μ,νFp)の形の元からなり、
正則行列であるためにμ≠0なので、(14.30)を得る。
なおν=0ならβ≠0よりb=0なので、m=aI2で自明だが、
一般にはν≠0

n=((n11,n12),(n21,n22))N(C(g))とすれば(14.30)により、
μ1,ν1, μ2,ν2Fp (μ1≠0, μ2≠0)として、n((μ1,ν1),(0,μ1))n-1=((μ2,ν2),(0,μ2))
この(2,1)成分は-ν1n212=0なのでν1=0またはn21=0
n21=0ならdet(n)=n11n22≠0より(14.32)を得る。
一般にはν1≠0なので、n21=0det(n)=n11n22≠0より(14.32)を得る。