2012-11-27

コックス, リトル&オシー「グレブナ基底と代数多様体入門」第2版 第2章§6の演習問題


演習問題1
小問a
Ik[x1,..., xn]のイデアルだから§56により、
IGröbner基底g1,..., gsk[x1,..., xn]が存在してI=<g1,..., gs>
故に命題1によりf=g+r, g=1is ai giIとなるようなa1,..., as, rk[x1,..., xn]が存在して、
rのどの項も、すべてのLT(gi)で割り切れないから
§4補題2によりrのどの項も単項式イデアル< LT(g1),..., LT(gs)>に属さない。
g1,..., gsGröbner基底だから定義により< LT(g1),..., LT(gs)>=<LT(I)>なので、
rのどの項も<LT(I)>に属さないから、再び§4補題2により、
rのどの項も<LT(I)>のすべての元で割り切れない。

小問b
命題1の一意性の証明と全く同様。

演習問題2
小問a
xy=y(x+z)-z(y-z)-z2

小問b
xy=x(y-z)+z(x+z) -z2

演習問題3
HTMLの制限により\overline(f)fで表す。
全てのfIについてfG=0だから、LT(f)はどれかのLT(g1),..., LT(gs)で割れるので、
§4補題2によりLT(f)< LT(g1),..., LT(gs)>
fIの任意の元だから<LT(I)>< LT(g1),..., LT(gs)>
逆の包含関係は明らかなので<LT(I)>=<LT(g1),..., LT(gs)>となり、
GIGröbner基底。

演習問題4
r=fG, r'=fG'とする。
命題1により任意のfについてr, r'G,G'によってそれぞれ一意に定まる。
さらにG,G'IGröbner基底なので、演習問題1の証明から、
単項式順序を固定すればr=r'

演習問題5
小問a
LCM(LM(f),LM(g))=x2yz2なので、
定義4によりS(f,g)=[x2yz2/(4x2z)]f-[x2yz2/(xyz2)]g=3x2z4-(7/4)y3z

小問b
LCM(LM(f),LM(g))=x4yz2
S(f,g)=[x4yz2/(x4y)]f-[x4yz2/(3xz2)]g=(1/3)x3y2-z4

小問c
LCM(LM(f),LM(g))=x7y2z
S(f,g)=[x7y2z/(x7y2z)]f-[x7y2z/(2x7y2z)]g=2ixyz-2

小問d
LCM(LM(f),LM(g))=xyz2
S(f,g)=[xyz2/(xy)]f-(xyz2/z2)g=3xyz-z5

演習問題6
単項式順序が異なると、S(f,g)を作った時に、
打ち消し合わせる項の選択が異なるから、S(f,g)も一般に異なる。
例えば演習問題5dgrlex順序では、
LCM(LM(f),LM(g))=z3S(f,g)=[z3/z3]f-(z3/z2)g=xy+3z2で、
lex順序と異なる。

演習問題7
f=LT(f)+f', g=LT(g)+g'とおけば、S(f,g)=(xγ/LT(f))f'-(xγ/LT(g))g'より、
multideg(LT(f)LT(g)S(f,g))= multideg(LT(f))+multideg(LT(g))+multideg(S(f,g))
=γ+max(multideg(f')+multideg(LT(g)), multideg(g')+multideg(LT(f))
ここでmultideg(f')<multideg(LT(f))かつmultideg(g')<multideg(LT(g))だから、
multideg(LT(f))+multideg(LT(g))+multideg(S(f,g))
<γ+multideg(LT(f))+multideg(LT(g))なので、
multideg(S(f,g))< γを得る。

演習問題8
lex順序でf=-x2+y, g=-x3+zとすれば、
LCM(LM(f),LM(g))=x3, S(f,g)=-xy+z
S(f,g)のどの項もLT(f)=-x2,LT(g)=-x3で割れないから、
BuchbergerSペア判定条件により、{f,g}<f,g>Gröbner基底でない。

演習問題9
問題文の「グレブナ基底であることを示せ」は、
「グレブナ基底であるかどうかを決定せよ」の誤訳だろう
(少なくとも原著第3版ではそう)。

小問a
grlex順序でf=x2-y, g=x3-zとして、LCM(LM(f),LM(g))=x3S(f,g)=-xy+z
S(f,g)のどの項もLT(f)=-x2,LT(g)=-x3で割れないから、
BuchbergerSペア判定条件により、{f,g}<f,g>Gröbner基底でない。

小問b
§2演習問題6から、invlex順序は変数順序が逆順のlex順序。
すなわちlex順序z>y>x
f=-y+x2, g=-z+x3として、結果的にS(f,g)は、
本文中のlex順序y>z>xと同様の計算になり、{f,g}<f,g>Gröbner基底。

小問c
lex順序でf=xy2-xz+y, g=xy-z2, h=x-yz4として
S(f,g)=-xz+yz2+y=-zh-yz5+yz+y。この余り-yz5-yz+yLT(f), LT(g), LT(h)で割れないから
BuchbergerSペア判定条件により、{f,g}<f,g>Gröbner基底でない。

演習問題10
著者コックス公式の3errata88ページの項では、
問題文の仮定にさらに、「fgは少なくとも2つの項を持つとする」
を付け加えろとのこと)

小問a
LM(f)LM(g)が互いに素だからLCM(LM(f),LM(g))=LM(f)LM(g)で、
LC(f)=LC(g)=1よりLT(f)=LM(f), LT(g)=LM(g)だから、
S(f,g)=LT(g)f-LT(f)g=-(g-LT(g))f+(f-LT(f))g

小問b
著者コックス公式の第3errata88ページの項では、
S(f,g)≠0も示せという指示が追加)

fgは少なくとも2つの項を持つので、f=LT(f)+f', g=LT(g)+g'とすれば、
multideg(f)>multideg(f')で、S(f,g)=-(g-LT(g))f+(f-LT(f))g=-g'f+f'g
もしS(f,g)=0なら、-g'f+f'g=0だから、LT(-g'f)LT(f'g)は打ち消しあうので、
§2演習問題11bより-LT(g')LT(f)+LT(f')LT(g)=0
すなわちLT(g')LT(f)=LT(f')LT(g)となり、LT(f)|LT(f')LT(g)
ところがLM(f)LM(g)は互いに素だから、LT(f)LT(g)なので、
LT(f)|LT(f')でなければならない。
これはmultideg(f)≤multideg(f')を意味するから、multideg(f)>multideg(f')と矛盾。
したがってS(f,g)≠0

上で示したことから、LT(-g'f)LT(f'g)は打ち消し合わないから、
LT(S(f,g))=LT(-g'f+f'g)LT(-g'f)=-LT(g')LT(f)またはLT(f'g)=-LT(f')LT(g)に等しい。
したがってLT(S(f,g))LT(f)またはLT(g)の倍元で、
LT(f),LT(g)LM(f),LM(g)kの定数倍の違いしかないから
LT(S(f,g))LM(f)またはLM(g)の倍元。

演習問題11
xδ=LCM(xαLM(f), xβLM(g))とする。
LT(xαf)=xαLT(f), LT(xβg)=xβLT(g)なので、
S(xαf, xβg)=[xδ/(xαLT(f))]xαf-[xδ/(xβLT(g))]xβg=(xδ/LT(f))f-(xδ/LT(g))g
ここでxγ=xδ/LCM(LM(f),LM(g))とすれば、
明らかにδmultideg(LCM(LM(f),LM(g))だからxγは単項式で、
S(xαf, xβg)= xγS(f,g)を得る。

演習問題12
小問a
演習問題1によりf=f'+fG, g=g'+gG, f',g'Iと書ける。
fG=gGなら、f-g=f'-g'I
逆にf-gIなら、GGröbner基底なので2により(f-g)G=0で、
§3演習問題12により(f-g)G= fG-gGだからfG=gG

小問b
§3演習問題12により明らか。

小問c
小問aと同様にf=f'+fG, g=g'+gG, f',g'Iとして、
fg=f'g'+f'gG+fGg+fGgGで、f'g'+f'gG+fGgIだから問題文の式を得る
(HTMLの制限で書きにくい・・・)

2012-11-26

コックス, リトル&オシー「グレブナ基底と代数多様体入門」第2版 第2章§5の演習問題


演習問題1
lex順序で<LT(g1),LT(g2),LT(g3)>=<xy2,xy,x>=<x>なので、
xを含まないgg1,g2,g3から生成できることを示せば良い。
例えばg=g1-yg2+zg3=-yz5+yz2+yIとすれば、
LT(g)=-yz5<x>=<LT(g1),LT(g2),LT(g3)>

演習問題2
f1=x2y-z, f2=xy-1k[x,y], I=<f1, f2>k[x,y]とすれば、§3演習問題5cから、
grlex順序ではf1-xf2=x-zIだからx<LT(I)>だが、
x<LT(f1),LT(f2)>=<x2y,xy>=<xy>

f1=2xy2-x, f2=3x2y-y-1k[x,y], I=<f1, f2>k[x,y]とすれば、
§3演習問題6からgrlex順序で、
3xf1-2yf2=-3x2+2y2+2yIだから-3x2<LT(I)>だが、
-3x2<LT(f1),LT(f2)>=<2xy2,3x2y>

f1=x4y2-z, f2=x3y3-1, f3=x2y4-2zk[x,y,z], I=<f1, f2, f3>k[x,y,z]とすれば、
§3演習問題7からgrlex順序でyf1-xf2=-yz+xIだから-yz<LT(I)>だが、
-yz<LT(f1),LT(f2),LT(f3)>=<x4y2,x3y3,x2y4>

演習問題3
小問a
LT(f1)LM(f1)等は定数倍異なるだけだから、
<LT(f1),...,LT(fs)>=<LM(f1),...,LM(fs)>で、
<LM(f1),...,LM(fs)>は単項式イデアルだから、<LT(f1),...,LT(fs)>もそうである。

<LT(f1),...,LT(fs)><LT(I)>だから、
あるfIが存在してLT(f)<LT(f1),...,LT(fs)>
したがって§4補題2によりLT(f)は、
<LT(f1),...,LT(fs)>のどの単項式でも割れないので、
LT(f1),...,LT(fs)のどれもLT(f)を割らないから、
f(f1,...,fs)で割った余りは0にならない。

小問b
単にLT(f1),...,LT(fs)LT(f)を割るかどうかだけでは、
イデアル所属問題の判定にならないということ

小問c
小問aのように、fIであるにもかかわらず、
f(f1,...,fs)で割った余りは0にならない例として、
§3演習問題8の様になる場合がある。

演習問題4
任意のfI-{0}について、LC(f)k-{0}k[x1,...,xn]だから、
LC(f)-1k[x1,...,xn]が存在するので、
LM(f)=LC(f)-1LT(f)<LT(g): gI-{0}>より
<LM(g): gI-{0}><LT(g): gI-{0}>
かつLT(f)=LC(f)LM(f)<LM(g): gI-{0}>より
<LT(g): gI-{0}><LM(g): gI-{0}>となるから、
<LT(g): gI-{0}>=<LM(g): gI-{0}>

演習問題5
G={g1,...,gt}がイデアルIGröbner基底なら、
<LT(I)>=<LT(g1),...,LT(gt)>=<LM(g1),...,LM(gt)>
命題3により<LT(I)>は単項式イデアルだから、
§4補題2よりLT(I)の全ての元aに対し、
あるi (1it)が存在してLM(gi)|a
定義1と、LM(gi)LT(gi)k0でない定数倍の違いしかないことから、
Iの任意の元の先頭項はどれかのLT(gi)で割れる。

逆にG={g1,...,gt}Iについて、
Iの任意の元の先頭項がどれかのLT(gi)で割れるとすると、
LT(I)の全ての元aに対し、
あるi (1it)が存在してLM(gi)|a
<LT(g1),...,LT(gt)>=<LM(g1),...,LM(gt)>は単項式イデアルだから、
§4補題2によりa<LT(g1),...,LT(gt)>となりLT(I)<LT(g1),...,LT(gt)>
GIより<LT(g1),...,LT(gt)>LT(I)は明らかだから、
<LT(I)>=<LT(g1),...,LT(gt)>

演習問題6
スケッチがほとんどまんま。

任意のfIについて、f(g1,...,gt)で割る割り算アルゴリズムを考える。
割り算アルゴリズムに現れる中間被除数pIの元になったと仮定すると、
LT(p)<LT(I)>=<LT(g1),...,LT(gt)>=<LM(g1),...,LM(gt)>で、
補題3により<LT(I)>は単項式イデアルだから、
§4補題2によりLT(p)はあるLM(gi)で割れるのでLT(gi)で割れる。
すると次のステップの中間被除数はp-(LT(p)/LT(gi))giIとなる。

最初のステップの中間被除数はfIなので、
上で示したことから割り算アルゴリズムに現れる中間被除数は、
全てIの元となるから、余りは現れない。
§3定理3の証明から、割り算アルゴリズムは有限回で終了するから、
最終的な余りは0でなければならない。
したがってf=1it aigi

演習問題7
演習問題23番目の例と同様に、grlex順序で
f1=x4y2-z5, f2=x3y3-1, f3=x2y4-2zk[x,y,z], I=<f1, f2, f3>k[x,y,z]とすれば、
§3演習問題7からyf1-xf2=-yz5+xIだから-yz5<LT(I)>だが、
-yz5<LT(f1),LT(f2),LT(f3)>=<x4y2,x3y3,x2y4>なので、
<LT(I)><LT(f1),LT(f2),LT(f3)>となるので、
{f1, f2, f3}<f1, f2, f3>Gröbner基底でない。

演習問題8
6の次の項で、<x+z,y-z>について示した証明と全く同様にして、
{x-z2, y-z3}I=< x-z2, y-z3>Gröbner基底であることが示される。

演習問題9
変数順序x1>x2>...>xnについてlex順序を適用する。
gi=1jn aijxj (1im)とする。
g1,..., gmの先頭単項式はすべて、単にxiという形をしていて、
Aは行階段形だからLM(g1)>lexLM(g2)>lex...>lex LM(gm)である。
これよりmnでなければならない。

m<nまたはAに全ての成分が0になる行がある場合、
LM(gm)=xsとすれば、線型部分空間L=V(g1,..., gm) nにおいて、
xs+1,..., xnまたはLM(g1),...,LM(gm)に現れないxi (1is-1)が存在して、
全て自由パラメターとなる。これらの自由パラメターをt1,..., trとする。
Aが行階段形であることから、線形代数の通常の手続きにより、
LM(g1),...,LM(gm)t1,..., trで表すことが容易にできる。

J=<g1,..., gm>について、0でないfJが存在して、
LT(f)<LM(g1),...,LM(gm)>となったと仮定すると、
ft1,..., trのみを変数に持つ多項式で、かつL上で消える。
すなわち任意のt1,..., trに対しf(t1,..., tr)=0だから、
f=0でなければならないので、f≠0と矛盾。
したがってLT(f)<LM(g1),...,LM(gm)>だから、
LT(J)<LM(g1),...,LM(gn)>=<LT(g1),...,LT(gn)>
逆の包含関係は明らかなのでLT(J)=<LT(g1),...,LT(gn)>となるから、
{g1,..., gm}JGröbner基底。

m=nかつAが全ての成分が0になる行を持たない場合は、
Aは正方行列で全ての非対角成分が0でない上三角行列だから、
<LM(g1),...,LM(gn)>=<x1,..., xn>となる。J=<g1,..., gm>の元の先頭項は、
g1,..., gmの定義により全て定数でないから、
LT(J)<x1,..., xn>=<LM(g1),...,LM(gn)>=<LT(g1),...,LT(gn)>
逆の包含関係は明らかなのでLT(J)=<LT(g1),...,LT(gn)>となるから、
{g1,..., gm}JGröbner基底。

演習問題10
I=<f>である。
0でないgIなら、あるak[x1,...,xn]が存在してg=af
§2演習問題11bによりLT(g)=LT(a)LT(f)なので、
LT(g)<LT(f)>となるから<LT(I)><LT(f)>
逆の包含関係は明らかなので<LT(I)>=<LT(f)>
したがって{f}IGröbner基底。

Iの有限部分集合{f1,...,fs}をとれば上で任意のgについて示したことから、
LT(f1),..., LT(fs)<LT(f)>。これより{f1,...,fs}fが含まれれば、
<LT(f1),..., LT(fs)>=<LT(f)>=LT(I)だから、{f1,...,fs}IGröbner基底。

演習問題11
f<x1,...,xn>ならfk0でない定数だから、
<x1,...,xn,f>k[x1,...,xn]の単数を含むので、<x1,...,xn,f>は自明。
故に<x1,...,xn,f>=k[x1,...,xn]

演習問題12
Iが有限生成集合を持たなかったとすれば、
生成元の集合を{fn}nA (Aは無限集合)として、
安定的でない昇鎖<f1><f1,f2><f1,f2,f3>... が存在するから、
イデアルの任意の昇鎖が安定的である仮定と矛盾。
したがってk[x1,...,xn]のイデアルはすべて有限生成集合を持つから、
Hilbertの基底定理を得る。

演習問題13
例えばV1=V2なら、降鎖からV2を除き、
新たにV3V2をと番号を振り直すなどすることで、
V1V2...としてよい。
この降鎖が無限に続くと仮定すると、
1章§4演習問題14bより、
I(V1)I(V2)I(V3)...なるk[x1,...,xn]のイデアルの無限昇鎖を得るが、
これはHilbertの基底定理と矛盾するから、
V1V2...の降鎖は有限でなければならない。
これは番号を振り直す前の元の降鎖において、
あるN≥1が存在してVN=VN+1=VN+2=...と安定的になることを意味する。

演習問題14
f1, f2,...からイデアルの昇鎖I1=< f1>, I2=< f1, f2>, I3=< f1, f2, f3>,...を作れば、
定理7(昇鎖条件)によりあるNが存在して、j>NならIj=IN

任意のfIに対しfは、{f1, f2,...}の有限個の元の線形結合だから、
添字が最大の元をfkとすれば、fIk
kNなら明らかにfINk>NならfIk=IN。よってIIN
INIは明らかなのでIN=I

演習問題15
I=< f1, f2,...>とすれば定義8よりV(f1, f2,...)=V(I)
演習問題14によりあるNが存在して、
I=< f1, f2,..., fN >だから、命題9によりV(I)=V(f1, f2,..., fN)

演習問題16
VknだからV=V(h1,...,hr) (h1,...,hrk[x1,..., xn])J=<h1,...,hr>とすると、
命題9によりV(J)=V(h1,...,hr)=V
I(V)は第1章§4補題6によりk[x1,...,xn]のイデアルで、
1章§4補題7によりJI(V)なので、第1章§4補題8によりV(I(V))V(J)=V

え~と、逆が言えそうな気がしない・・・。

演習問題17
小問a
(x2-y)/2+(y+x2-4)/2=x2-2だからx2-2Iなので、
1章§4演習問題2により<x2-y,x2-2>I
-(x2-y)+2(x2-2)=y+x2-4だから同様にI<x2-y,x2-2>
したがってI=<x2-y,x2-2>

小問b
x2-2=0よりx=±√2
いずれにせよx2-y=0よりy=2だから、V={(±√2,2)}

演習問題18
小問a
1章§2補題2の証明からV(f,g1)V(f,g2)=V(f2,fg1,fg2,g1g2)=V(f2,fg1,fg2,g)
f,gが共に消えるknの点ではf2,fg1,fg2,gも消えるから、
V(f,g)V(f2,fg1,fg2,g) =V(f,g1)V(f,g2)
fと、g1またはg2が消えるknの点では、gも消えるからV(f,g1)V(f,g2) V(f,g)
したがってV(f,g) =V(f,g1)V(f,g2)

この話、イデアル側で何が起きているかが問題で、今はまだ要素は出てはいても、
はっきり繋がっていないのだが、この全貌は多分§4なのだろう。

小問b
(y+x2)(y-x2)+xz-y2=xz-x4だから<y-x2,xz-x4><y-x2,xz-y2>
-(y+x2)(y-x2)+(xz-x4)=xz-y2だから<y-x2,xz-y2><y-x2,xz-x4>
故に<y-x2,xz-y2>=<y-x2,xz-x4>だから、
命題9(というか第1章§4命題4)によりV(y-x2,xz-y2)=V(y-x2,xz-x4)

小問c
小問aによりV(y-x2,xz-x4)= V(y-x2,x) V(y-x2,z-x3)
V(y-x2,x)は直線x=y=0 (z)で、V(y-x2,z-x3)は第1章§2の捩れ3次曲線だから、
V(y-x2,xz-x4)はこれらの和集合。