演習問題1
系3の証明においてkが代数的閉なら、
a∈kがfの根である場合が常に成り立つので明らか。
演習問題2
ヒントがほぼまんまだが、
Van
der Monde行列式が0なら、Van der Monde行列の列ベクトルは線型従属だから、
あるc0,...,cn∈kが存在して
c0 t(1,...,1)+c1 t(a1,...,an)+c2 t(a12,...,an2)+...+ cn-1 t(a1n-1,...,ann-1)
=
t(c0+c1a1+c2a12+...+cn-1a1n-1, c0+c1a2+c2a22+...+cn-1a2n-1,...,
c0+c1an+c2an2+...+cn-1ann-1)
=0
だから、n-1次多項式c0+c1x+c2x2+...+cn-1xn-1が、
a1,...,anの異なるn個の根を持つことになり系3と矛盾。
演習問題3
I=<x,y>が主イデアルと仮定すると、あるf∈k[x,y]についてI=<f>。
x∈Iだからあるg∈k[x,y]が存在してx=fgだが、
deg(x)=1だからdeg(f)=0またはdeg(g)=0。
deg(f)=0ならfはkの0でない定数だが、
kの定数はI=<x,y>の元ではないのでこれはありえない。
したがってdeg(g)=0なのでgはkの0でない定数となりf=g-1x。
するとI=<f>=<x>∌yだからy∈I=<x,y>と矛盾。
演習問題4
GCD(f,g)=h∈k(fとgが互いに素)な場合については、
Af+Bg=1となるA,B∈k[x]が存在することは、
k[x]におけるEuclidのアルゴリズムを用いて
コックス「ガロワ理論」3.1節演習問題5で示した。
deg(h)>0のとき、f=f'h, g=g'hとおけば、
GCD(f',g')=1だからAf'+Bg'=1となるA,B∈k[x]が存在するので、
両辺にhをかけてAf+Bg=h。
演習問題5
明らかにf-qg∈<f,g>だから§4演習問題2により<f-qg,g>⊂<f,g>
f=(f-qg)+qg∈<f-qg,g>だから同様に<f,g>⊂<f-qg,g>。
よって<f,g>=<f-qg,g>。
演習問題6
<h>=<f2,...,fs>よりh∈<f2,...,fs>だから<f1,h>⊂<f1,...,fs>。
2≤i≤sについて定義7によりfi=qih∈<h> (qi∈k[x])だから<f1,...,fs>⊂<f1,h>。
よって<f1,...,fs>=<f1,h>。
演習問題7
(6)を再帰的に使えば良い。
演習問題8
小問a
Maximaで
gcd(x^4+x^2+1,x^4-x^2-2*x-1, x^3-1);
としてx2+x+1。
小問b
Maximaで
gcd(x^3+2*x^2-1-2,x^3-2*x^2-x+2,x^3-x^2^4*x+4);
としてx-1。
演習問題9
Maximaで
gcd(x^3+x^2-4*x-4,x^3-x^2-4*x+4,x^3-2*x^2-x+2);
からGCD(x3+x2-4x-4, x3-x2-4x+4, x3-2x2-x+2)=x2-4を得るので
x2-4∈<x2-4>=<x3+x2-4x-4, x3-x2-4x+4, x3-2x2-x+2>。
演習問題10
整数論で一次不定方程式を解くやり方と同じ。
演習問題11
小問a
ℂは代数的閉だから演習問題1によりfは重根を含めdeg(f)個の根を持つ。
したがってV(f)=∅ならdeg(f)=0だからfは0でない定数。逆は明らか。
小問b
ℂは代数的閉だから、f1,...,fsに共通根が存在しないことと、
V(f1,...,fs)=∅であることは同値。
f1,...,fsに共通根が存在しないこととGCD(f1,...,fs)=1は同値。
(§4の定義5できちんと触れられていないが、
この問題や§4の命題8などとの整合性を考えると
V=∅ならI(V)=k[x1,...,xn]と定義するのが良いように思われる。)
小問c
GCD(f1,...,fs)を命題8(iii)を再帰的に用いて求めている間に、
いずれかの時点でGCDが1になればGCD(f1,...,fs)=1としてよいから、
小問bによりV(f1,...,fs)=∅となる。
最後までGCDが1にならなければV(f1,...,fs)≠∅。
演習問題12~14
コックス「ガロワ理論」の方でやったのでパス。
演習問題15
小問a
コックス「ガロワ理論」の方でやったのでパス。
小問b
Maximaで
f:x^11-x^10+2*x^8-4*x^7+3*x^5-3*x^4+x^3+3*x^2-x-1;
ratsimp(f/gcd(f,diff(f,x)));
によりfred=x5+x2-x-1。
演習問題16
演習問題11cと同様に<f1,...,fs>の基底を計算して、
演習問題15aのfredを求めればよい。
演習問題17
Maximaで
f:gcd(x^5-2*x^4+2*x^2-x,x^5-x^4-2*x^3+2*x^2+x-1);
ratsimp(f/gcd(f,diff(f,x)));
により基底はx2-1。
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