演習問題10
(a)
平方剰余の第1補充法則によりp≡1 (mod 4)であることと
-1がpを法とした平方剰余であることは同値だから、
i2=-1となるi∈Fp*が存在するので、i4=1。
命題14.4.4(c)によりHとN(H)は共軛を除き一意的だから、
g=-g-1=((0,-1),(1,0)), h=((s,t),(t,-s))
(s,t∈Fp, s2+t2=-1)と仮定してよい。
特にs,tについて、s=i,t=0とおくことができるから、
h=-h-1=((i,0),(0,-i))=i((1,0),(0,-1))。gh=-(gh)-1=i((0,1),(1,0))で、
{[I2], [g], [h], [gh]}≃D4。
a1=((0,1),(1,0)), a2=((i,0),(0,1)), a3=((1,-1),(1,1))とする。
o([a1])=2, o([a2])=o([a3])=4である。
g=((0,-1),(1,0))=2-1a32, h=i((1,0),(0,-1))=-ia22だから、
[g]=[a32],
[h]=[a22]なので、H=<[g], [h]>=<[a22], [a32]>⊂<[a1],[a2],[a3]>。
また[gh]=[a1]でもある。
t1=[a2a3]=[(1,-1),(-i,-i)],
[a2a3]3=[I2]だからo([a2a3])=3。
t2=[a3a2]=[(1,i),(1,-i)], [a3a2]3=[I2]だからo([a3a2])=3。
Hによる共軛によって、他の位数3の元が以下のように生成される:
t3=[ga2a3g-1]=[(1,-1),(i,i)],
t4=[ga3a2g-1]=[(1,-i),(1,i)] ,
[ha2a3h-1]=[(1,1),(i,-i)]=t4-1,
[ha3a2h-1]=[(1,-i),(-1,-i)]=t3-1,
[gha2a3(gh)-1]=[(1,1),(-i,i)]=t2-1,
[gha3a2(gh)-1]=[(1,i),(-1,i)]=t1-1。
T1={e,t1,t1-1}, T2={e,t2,t2-1}, T3={e,t3,t3-1}, T4={e,t4,t4-1}とする。
a∈<[a1],[a2],[a3]>の{T1, T2, T3, T4}への作用を、a·Ti=aTia-1で定義する(1≤i≤4)。
PGL(2,Fp)の行列の計算を地道にやって、
[a1]·Ti=T((12)(34))(i),
[a2]·Ti=T((1342))(i),
[a3]·Ti=T((1234))(i)がわかる。
すなわちこの作用は{T1,T2,T3,T4}の置換となるから、
群準同型φ:
<[a1],[a2],[a3]>→S4
(a↦σ)が存在して、a·Ti=Tσ(i)。
φ([a1])=(12)(34), φ([a2])=(1342), φ([a3])=(1234)である。
φ([a2])φ([a1])=(1342)(12)(34)=(23)は基本互換だから、
Im(φ)は基本互換(23)と巡回置換(1234)を含むので、S4を生成する。
したがってIm(φ)≃S4となりはφは全射。
φ([g])=φ([a32])=(1234)2=(13)(24), φ([h])=φ([a22])=(1342)2=(14)(23)だから
[g],[h]∉Ker(φ)なので、Ker(φ)⋂H={e}。
[a1]=[gh]∈H=<[g], [h]>だから[a1]H[a1]-1=H。
[a2ga2-1]=[gh],
[a2ha2-1]=[h]だから[a2]H[a2]-1=H。
[a3ga3-1]=[g],
[a3ha3-1]=[gh]だから[a3]H[a3]-1=H。
故にH⊴<[a1],[a2],[a3]>。Ker(φ)⊴<[a1],[a2],[a3]>,
Ker(φ)⋂H={e}だから、
14.3節演習問題7(b)により、Ker(φ)の元とHの元は可換。
α=[(α11,α12)(α21, α22)]∈Ker(φ)とすれば、
[αg]=[gα]よりあるλ∈Fp*が存在して、
α11=λα22, α22=λα11, α12=-λα21, α21=-λα12,。
λ≠1ならα11=α12=α21=α22=0よりα=0だから、α∈PGL(2,Fp)に反するので、
λ=1, α11=α22, α12=-α21である。
これと[αh]=[hα]よりあるμ∈Fp*が存在して、
α11=μα11,α12=-μα12。μ≠1かつμ≠-1ならα11=α12=0よりα=0となり、
α∈PGL(2,Fp)に反するので、μ=1またはμ=-1。
μ=-1ならα11=0だからα=[(0,α12)(α12,0)]=[(0,1)(1,0)]=[gh]∈Hとなり、
α∈Ker(φ)⋂H, α≠eなのでKer(φ)⋂H={e}と矛盾するからμ=1。
故にα12=0となるのでα=[(α11,0)(0,α11)]=[I2]だから、Ker(φ)={[I2]}。
よってφは1対1だから同型なので、<[a1],[a2],[a3]>≃S4≃N(H)
(b)
命題14.4.4(c)によりHとN(H)は共軛を除き一意的だから、
g=-g-1=((0,-1),(1,0)), h=((s,t),(t,-s))
(s,t∈Fp, s2+t2=-1)と仮定してよい。
gh=((-t,s),(s,t))である。
a1=((1,-1),(1,1)), a2=((s,t-1),(t+1,-s))として、<[g],[h],[a1],[a2]>≃S4を示せばよい。
[a1a2]=[(s-t-1,
s+t-1),(s+t+1,-s+t-1)]で、[a1a2]3=[I2]。
[a2a1]=[(s+t-1,
-s+t-1),(-s+t+1,s+t+1)]で、[a2a1]3=[I2]。
あとは(a)と同様と思うが、計算めんどい・・・。
演習問題11
(a)
(14.26)のπをπ=π2∘π1,
π1:AGL(2,Fp)→GL(2,Fp) (γA,v↦A),
π2:GL(2,Fp)→PGL(2,Fp) (A↦[A])と分ける。
N(H)≃S4は定理8.4.5により可解。
Fp*I2⊴π2-1(N(H)), N(H)=π2-1(N(H))/Fp*I2だから、
|π2-1(N(H))|=|N(H)||Fp*I2|=24(p-1)で、Fp*I2はAbel群なので、
命題8.1.5により可解。故に定理8.1.4によりπ2-1(N(H))は可解。
M3=π1-1∘π2-1(N(H))=π1-1(π2-1(N(H)))について、
Fp2⊴M3, π2-1(N(H))=M3/Fp2だから、
|M3|=|π2-1(N(H))||Fp2|=24p2(p-1)で、Fp2はAbel群なので、
命題8.1.5により可解。故に定理8.1.4によりM3は可解。
(b)
VはFp2の1次元部分空間なので、
ある0でないベクトルv∈Fp2によって生成される。
このときすべてのg∈(M3)0に対しg(v)=λv (λ∈Fp)だから、
(M3)0の全ての元はvを固有ベクトルに持つ。
vと線型独立なベクトルwを一つとればv,wはFp2を張る。
v=(v1,v2),w=(w1,w2)とし、v,wを列ベクトルに持つ行列
(vw)=((v1,w1),
(v2,w2))によってgの共軛(vw)-1g(vw)をとり、
g(w)=(g(w)1,g(w)2)とすれば、(vw)-1g(vw)=((a,b),(0,c))、
ただしa=det((vw))λ(v1w2-v2w1), b=det((vw))λ(g(w)1w2-g(w)2w1),
c=det((vw))λ(-g(w)1v2+g(w)2v1)となる。 a,b,c∈Fpだが、
(vw)-1g(vw)∈GL(2,Fp)なのでdet((vw)-1g(vw))=ac≠0だから、
a,c∈Fp*なので、(14.27)を得る。
(c)
(巻末のヒントにある「14.3節の演習問題20」は「14.3節の演習問題22」の誤植)
14.3節の演習問題22によりAGL(1,Fp)≃G1={((α,β),(0,1))| α∈Fp*,β∈Fp}⊂GL(2,Fp)。
(c)により(14.27)の大きい方の群のFp*I2による商は、
a'=ac-1,b'=bc-1としてG2={[(a',b'),(0,1)]| a'∈Fp*, b'∈Fp}⊂PGL(2,Fp)。
写像 G1→G2
(((α,β),(0,1)) ↦[(a',b'),(0,1)], a'=α,
b'=β)は、
明らかに全射かつ1対1の群準同型だから同型。
よってG2≃G1≃AGL(1,Fp)。
(d)
S4⊂AGL(1,Fp)と仮定すると、|AGL(1,Fp)|=p(p-1)≥|S4|=24だからp>5。
加法群としてのFp⊂AGL(1,Fp)は、
自明な部分群以外の部分群を持たないから、
S4⊂Fpはありえず、Fp⋂S4がFpの部分群だからFp⋂S4={e}またはFp⊂S4。
p>5だから|Fp|は|S4|=24を割らないので、Fp⊂S4は不可能。故にFp⋂S4={e}。
一般に群G,H,Nに対しN⊴G, H⊂G, N⋂H={e}とする。
h1,h2∈Hとしてh1N=h2N∈G/Nなら、
あるn1,n2∈Nが存在してh1n1=h2n2だから、h2-1h1=n2n1-1∈N⋂H={e}なので、
h1=h2である。すなわち群準同型G→G/Nにおいて、
Hの元はG/Nのすべて異なる元に写されるから、
G/NはHと同型な部分群を含む。
Fp⊴AGL(1,Fp), S4⊂AGL(1,Fp), Fp⋂S4={e}なので、
AGL(1,Fp)/Fp≃Fp*はS4と同型な部分群を含むが、
Fp*はAbel群でS4は非Abel群だからこれは不可能。
よってS4はAGL(1,Fp)の部分群ではありえない。
演習問題12
(a)
(M1)0={γa,σ,0| a∈(Fp2)*, σ∈Gal(Fp2/Fp)}である。
(M1)0≃M1/Fp2だから命題14.4.1により|(M1)0|=2(p2-1)。
(M1)0は(Fp2)*と同型なAbel部分群を持ち、|(Fp2)*|=p2-1だから、
定理A.1.1(Lagrangeの定理)により[(M1)0:(Fp2)*]=2。
(M2)0=<Fp*×Fp*,((0,1),(1,0))>で、|(M2)0|=2(p-1)2。
(M2)0はFp*×Fp*と同型なAbel部分群を持ち、|Fp*×Fp*|=(p-1)2だから、
定理A.1.1(Lagrangeの定理)により[(M2)0:Fp*×Fp*]=2。
(14.26)のπをπ=π2∘π1,
π1:AGL(2,Fp)→GL(2,Fp) (γA,v↦A),
π2:GL(2,Fp)→PGL(2,Fp) (A↦[A])と分けると、
命題14.4.5の証明から(M3)0=π2-1(N(H))。
N2=(M3)0⋂SL(2,Fp)はπ2-1(N(H))のFp*I2との積についての同値関係の、
完全代表系となるから、N(H)≃S4と同型な(M3)0の部分群となり、
N2⋂Fp*I2={e}。(M3)0=N2Fp*I2で、N2⊴π2-1(N(H)), Fp*I2⊴π2-1(N(H))だから、
14.3節演習問題7により、(M3)0≃N2×Fp*I2。
|N2|=|S4|=24なので、|(M3)0|=24(p-1)。
N2≃S4より、N2のAbel部分群は位数4以下のものしかないので、
指数が6より小さい部分群は非Abel群である。
したがって(M3)0は指数2のAbel群を部分群に持たないので、
(M3)0⊄(M1)0, (M3)0⊄(M1)0。
(b)
p=3の時命題14.4.5により|M3|=24·32·2=432。
一方14.3節演習問題14(a)により|GL(2,F3)|=48だから、
|AGL(2,F3)|=48·32=432=|M3|となる。
M3⊂AGL(2,F3)だから、M3=AGL(2,F3)。
(c)
(a)により(M1)0は(Fp2)*と同型なAbel部分群を持つ。
乗法群(Fp2)*は命題A.5.3により位数p2-1の巡回群で、
9.1節演習問題10によりϕ(p2-1)個の生成元を持つ。
生成元の1つをaとすれば、ap-1≠1, (ap-1)p+1=1だから、o(ap-1)=p+1。
故に(M1)0は位数p+1の部分群を持つので、
M1は位数p+1の部分群を持つ。
定理A.1.1(Lagrangeの定理)によりp+1は|(M1)0|を割る。
よって定理A.4.9(群の作用の基本定理)により、p+1は|M1|を割る。
p+1はp>3のとき|M3|=24p2(p-1)を割らないので、
このときM3は位数p+1の部分群を持ちえないからM1⊄M3。
(d)
命題14.4.2と命題14.4.5により|M3|/|M2|=12/(p-1)だから、
p>7なら(p-1)∤12なので定理A.1.1(Lagrangeの定理)によりM2⊄M3。
p=7のとき、M2⊂M3と仮定する。
(14.26)のπによりPGL(2,F7)に移ると、π(M2)⊂N(H)≃S4で、
命題14.4.2から|M2|=2p2(p-1)2より|π(M2)|=2(p-1)=12なので、
π(M2)はS4での位数12の部分群と同型。
このような部分群はA4だけだからπ(M2)≃A4。
(a)と同様にH2=(M2)0⋂SL(2,Fp)をとれば、
H2はπ2-1(π(M2))のF7*I2との積についての同値関係の、
完全代表系となるから、A4≃H2⊂(M2)0となり、
H2⋂F7*I2={e}。(M2)0=H2F7*I2で、H2⊴π2-1(π(M2)), F7*I2⊴π2-1(π(M2))だから、
14.3節演習問題7により、(M2)0≃H2×F7*I2。
(a)により(M2)0は指数2のAbel部分群を含む。
|(M2)0|=|H2||F7*I2|=12·6=72なので、このAbel部分群の位数は36だが、
H2≃A4の部分群でAbel群になる群の最大位数は4なので、
H2×F7*I2のAbel部分群の最大位数は4·6=24だから、
H2×F7*I2は指数2のAbel部分群を含み得ないので矛盾。
よってp=7のときもM2⊄M3。
以上によりp>5ならM2⊄M3。
(e)
(14.26)のπをπ=π2∘π1,
π1:AGL(2,Fp)→GL(2,Fp) (γA,v↦A),
π2:GL(2,Fp)→PGL(2,Fp) (A↦[A])と分ける。
p=5のとき、(M2)0=<F5*×F5*,((0,1),(1,0))>⊂GL(2,F5)で、|(M2)0|=2(p-1)2=32。
(M2)0/F5*I2=π2((M2)0)⊂PGL(2,F5)をとると、|π2((M2)0)|=2(p-1)=8。
命題14.4.4と同じノーテーションのもとで、π2((M2)0)⊂N(H)を示す。
p≡1 (mod 4)だから、i2=-1となるi∈F5*が存在する。
演習問題10と同様に、命題14.4.4のhにおいてs=i,t=0とおくことができ、
h=((i,0),(0,-i))=i((1,0),(0,-1))∈F5*×F5*だから、
[h]=[i((1,0),(0,-1))]=[(1,0),(0,-1)]∈π2((M2)0)。
さらに [g]=[(0,1),(1,0)][h]∈π2((M2)0)なのでH=<[g], [h]>⊂π2((M2)0)。
H=D4なので|H|=4より[π2((M2)0):H]=2だから、
H⊴π2((M2)0)なのでπ2((M2)0)⊂N(H)。
よってπ2-1(N(H))=(M3)0より(M2)0⊂(M3)0。
π1-1((M3)0)=M3。また(14.22)により(M2)0=<((λ,0),(0,μ)),((0,1),(1,0))>(λ,μ∈F5*)。
明らかにπ1-1(<((λ,0),(0,μ))>)≃AGL(1,Fp)×AGL(1,Fp)だから、
M2≃<π1-1(<((λ,0),(0,μ))>),((0,1),(1,0))>
⊂π1-1(<((λ,0),(0,μ)),((0,1),(1,0))>)=π1-1((M2)0)⊂π1-1((M3)0)=M3となる。
(実は((0,1),(1,0))t(x,y)+t(α,β)=t(y+α, x+β)=((0,1),(1,0)){I2t(x,y)+t(β,α)}
なので、((0,1),(1,0))を線形変換部分に持つAGL(2,Fp)の元は、
((0,1),(1,0))とπ1-1(<((λ,0),(0,μ))>)の元の合成だから、
<π1-1(<((λ,0),(0,μ))>),((0,1),(1,0))>=π1-1(<((λ,0),(0,μ)),((0,1),(1,0))>)なので、
π1-1((M2)0)=M2)
演習問題13
もしあるa≠1なるa∈Fp*についてaI2∈G0、すなわち{I2}⊊G0⋂Fp*I2なら、
pは素数なのでaはFp*の生成元だからFp*I2=<aI2>となる。
故にFp*I2⊂G0だから<G0,Fp*I2>=G0となり<G0,Fp*I2>は可解。
G0⋂Fp*I2={I2}なら、写像G0×Fp*I2→<G0,Fp*I2>は明らかに全射群準同型で、
核は(I2,I2)だから同型。Fp*I2⊴G0×Fp*I2とG0×Fp*I2/Fp*I2≃G0
は可解だから、定理8.1.4によりG0×Fp*I2≃<G0,Fp*I2>は可解。
演習問題14
(a)
g=((α,0),(0,β))とすると、C(g)はgと可換なGL(2,Fp)の元からなるので、
A=((a11,a12),(a21,a22))∈C(g)ならgA=Agよりαa12=βa12, αa21=βa21。
仮定によりα≠βだからa12=a21=0。
したがってa11=μ,
a22=νとしてA=((μ,0),(0,ν))で、
A∈GL(2,Fp)だからdet(A)=μν≠0なのでμ,ν∈Fp*。よって(14.30)を得る。
(b)
((a,b),(c,d))((α,0),(0,β))((a,b),(c,d))-1
=[1/(ad-bc)]((αad-βbc, -(α-β)ab),((α-β)cd, -αbc+βad))=((μ,0),(0,ν))と、
α≠βより、μ=αad-βbc, ν=-αbc+βad, ab=0,cd=0。
b=0なら、μ=αad≠0だからa≠0かつd≠0なのでcd=0からc=0。
a=0なら、μ=-βbc≠0だからb≠0かつc≠0なのでcd=0からd=0。
したがってb=c=0またはa=d=0。
(c)
(M2)0 は(14.22)の行列で生成され、
これらの生成元は(b)の条件を満たすから、(M2)0⊂N(C(g))。
演習問題15
補題14.4.3からm∈C(g)ならm=aI2+bg (a,b∈Fp)だから、
μ=a+bα,
ν=bβとおけばC(g)は((μ,ν),(0,μ))
(μ,ν∈Fp)の形の元からなり、
正則行列であるためにμ≠0なので、(14.30)を得る。
なおν=0ならβ≠0よりb=0なので、m=aI2で自明だが、
一般にはν≠0。
n=((n11,n12),(n21,n22))∈N(C(g))とすれば(14.30)により、
μ1,ν1, μ2,ν2∈Fp (μ1≠0, μ2≠0)として、n((μ1,ν1),(0,μ1))n-1=((μ2,ν2),(0,μ2))。
この(2,1)成分は-ν1n212=0なのでν1=0またはn21=0。
n21=0ならdet(n)=n11n22≠0より(14.32)を得る。
一般にはν1≠0なので、n21=0。det(n)=n11n22≠0より(14.32)を得る。
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