7.1
(a)
A*B*Cより、命題7.2(b)からBに関してAとCは反対側にある。
また、B*C*Dより、命題7.2(a)からBに関してCとDは同じ側にある。
したがってDもBに関してAと反対側にあるので、
命題7.2(b)によりBは線分AD上にあるから線分の定義によりA*B*D。
同様にしてA*C*Dも示される。
(b)
A*B*Dより、命題7.2(b)からBに関してAとDは反対側にある。
また、B*C*Dより、命題7.2(a)からBに関してCとDは同じ側にある。
したがってCもBに関してAと反対側にあるので、
命題7.2(b)によりBは線分AC上にあるから線分の定義によりA*B*C。
同様にしてA*C*Dも示される。
7.2
存在したとすると、C, D∈線分ABよりA*C*BおよびA*D*Bだから、
命題7.2(b)によりC, DはAに関して同じ側にあるので、
A*C*DまたはA*D*Cである。
一方C*A*Dなので、Aと、CまたはDが、他の2点の間にあることになり、
公理B3と矛盾する。
したがってC*A*Dなる2点C, D∈線分ABは存在しない。
線分ABに3つ目の端点A'が存在したとすると、
A'*A*BかつA*A'*B、またはA*B*A'かつA*A'*Bとなるが、
いずれにせよ上で証明したことに矛盾する。
したがって、線分ABは高々2つの端点しか持ち得ない。
線分の定義により線分ABは少なくとも2つの端点を持つのは明らかだから、
線分の端点A, Bはただ一通りに定まる。
まず次の補題を証明する。
補題:△ABCの一つの辺ABについてA*B*Pなる点Pを直線AB上にとる。
△ABCの内部となる点集合をIとすると、P∉ IかつP∉△ABC。
∵) 直線AB上でPはBに関してAの反対側にあるから、
∠ACBの内部の点ではない。したがってP∉ I。
また、P∈△ABCと仮定すると、A*B*Pだから、
演習問題7.2によりP∉辺AB。
またPは直線AB上の点だが、直線BCとABの交点はすでにBがあり、
直線CAとABの交点はすでにCがあるから、
Pは直線BC, CA上の点ではありえない。
したがってP∉△ABC。よって補題が証明された。
この補題を用いて証明する。
△ABCの外部と呼ぶ。
△ABCに4つ目の頂点Dが存在したとする。
Dが直線AB, BC, CA上にあれば演習問題7.2の、
辺の端点の一意性に矛盾するから、Dはどの辺の上にもない。
したがって、Dは△ABCの内部の点かまたは外部の点のいずれかである。
Dが△ABCの内部の点だったとすると、Dは∠BACの内部の点なので、
横木定理7.3により、半直線ADとBCの交点Eが存在してB*E*Aだから、
E∈△ABC。ところがA*D*Eだから上の補題によりE∉△ABCとなり矛盾。
したがってDは△ABCの内部の点ではない。
Dが△ABCの外部の点で直線AB, BC, CA上にないとする。
このときDは∠ABC, ∠ACB, ∠BACのいずれかの角の外部にあるから、
例えばDが直線ABに関してCと反対側にあるとすると、
命題7.2(b)により直線ABと直線CDの交点Eが存在して
D*E*Cで、またDは直線AC, BC上にないから
A*B*E, A*E*B, B*A*Eのいずれかである。
A*B*Eなら補題によりEは△ABCの外部の点だが、
一方Dは△ABCの頂点なのでD*E*CよりE∈△ABCとなり矛盾。
同様にB*A*Eでも矛盾。
A*E*BならE∈△ABC だが、Eは3つの角∠ADB, ∠DBC, ∠CADの
内部にあるのでEは△ABCの内部の点となり矛盾。
したがって、Dは△ABCの外部の点ではない。
よって、4つ目の頂点Dは存在し得ないので、
三角形は高々3つの頂点しか持ち得ない。
三角形が少なくとも3つの頂点を持つことは定義により明らかだから、
三角形の3つの頂点はただ一通りに定まる。
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