2011-02-17

ハーツホーン「幾何学I・II」 7節演習問題3

7.7
(a)
線分AB上にA*C*Bとなる点C線分ABが存在するとすると、
A, C線分ACB, C線分CBは明らか。
A*D*Cとなる点Dが存在すれば、
公理B1によりB*C*AかつC*D*Aだから、
演習問題7.1(b)によりB*D*AとなりD線分AB
同様にC*E*Bとなる点Eが存在すれば、D線分AB
したがって線分ABの点は線分ACまたは線分CBに属するから
線分AC線分CB=線分AB

また、B*C*AからA線分CBで、さらにC*D*Aから
練習問題7.1(b)によりB*C*Dだから、D線分CB
同様にB線分ACE線分AC
なので、線分AC∩線分AC={C}

(b)
上の任意の点Pは、Aに関してBと同じ側にあるか、
反対側にあるか、A自身であるかのいずれかである。
PBと同じ側にあるかA自身なら、P半直線AB
PBと反対側にあれば、B*A*Pだから PBに関してAと同じ側にある。
したがってP半直線BA。よって半直線AB半直線BA=

また、PAまたはBと一致すればP半直線AB半直線BAである事は明らか。
A*P*BならPBに関してAと同じ側にあり、
かつAに関してBと同じ側にあるから、P半直線AB半直線BA
したがって線分AB半直線AB半直線BA
PBに関してAと同じ側にあり、
かつAに関してBと同じ側にあるなら、A*P*Bだから、
線分AB⊇半直線AB半直線BA
したがって、線分AB=半直線AB半直線BA

7.8
演習問題7.6の(下手な方の)証明で示した。

7.9
次の補題をまず証明する。
補題:線分AB上にA*C*Bとなる点Cが存在するとする。
線分ABと共線的でない点Dをとると、CADB内部にある。
∵) A*C*BよりCは直線ADについてBと同じ側にあり、
かつ直線BDについてAと同じ側にあるから、CADBの内部にある。

この補題を用いて証明する。

演習問題7.6により辺BC上にB,Cと異なる点Dが存在するので、
線分ADが存在する。また、辺AC上にA,Cと異なる点Eが存在するので、
線分BEが存在する。

ACDにおいて直線BEPaschの公理B4の条件を満たすから、
直線BEは線分ADまたは線分DCと交わるが、
直線BEと直線DCとの交点はBだから、直線BEは線分ADと交わる。
したがって直線BE線分ADとの交点Fが存在する。

Fは線分AD上にあるから、補題によりACDすなわちACBと、
ABCの内部の点である。またFは線分BE上にあるから、
補題によりBAEすなわちBACの内部の点である。
したがってFABCの内部の点だから、三角形の内部は空集合でない。

7.10
半直線ADが存在するので、命題7.3(横木定理)により、
半直線ADと辺BCとの交点Eが存在する。

Aを通れば は直線ADと一致するから、辺BCと交点Eで交わる。
同様にBまたはCを通れば、辺ACまたは辺ABとそれぞれ交わる。
A,B,Cのいずれも通らなければ、Dが直線ADの交点だから、
は直線AD上の点Eを通らない。ゆえにACEにおいて、
Paschの公理B4の条件を満たすから、辺ACまたは辺ECと交わる。
演習問題7.7(a)により辺ECACだから、
は辺ACまたは辺BCと交わる。

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