26.1
(a)
p=a2+ab+b2 | a | b |
3 | 1 | 1 |
7 | 1 | 2 |
13 | 1 | 3 |
19 | 2 | 3 |
31 | 1 | 5 |
37 | 3 | 4 |
43 | 1 | 6 |
p≡1 (mod 6)またはp=3、と予想される。
p=a2+ab+b2が素数ならp≡1 (mod 6)またはp=3を証明する。
a=0またはb=0のときpは平方数となり素数でないので、
a≥1, b≥1。このときp≥3なのでpは奇数だから、
aとbのどちらかが奇数でどちらかが偶数であるか、またはaとbがともに奇数。
(i) aとbのどちらかが奇数でどちらかが偶数のとき
pの式はa,bについて対称なので、aが偶数としてよい。
a=2l、b=2k+1 (l.k∈ℕ)として、p=a2+ab+b2=2(2l2+2kl+l+2k2+2k)+1。
l.k の式に共通因数2があって2|6だから、mod 6ではl.k をmod 3で調べれば十分である。
0≤ l.k ≤2の9通りの組み合わせに対し、(l.k)=(0,1), (1,2), (2,0)に対しては、
p≡3 (mod 6)なので、3|pとなりp=3のみが素数で、他は素数ではない。
他の(l.k)についてはすべてp≡1 (mod 6)となる。
したがって、pが素数ならp≡1 (mod 6)またはp=3。
(ii) aとbがともに奇数のとき
a=2l+1、b=2k+1 (l.k∈ℕ)として、p≡a2+ab+b2=4(l2+kl+k2)+3 (mod6)。
(i)と同様に、l.k をmod 3で調べれば十分。
0≤ l≤k ≤2の6通りの組み合わせに対し、l=kのときは、p≡3 (mod 6)なので、
3|pとなりp=3のみが素数で、他は素数ではない。
他の(l.k)についてはすべてp≡1 (mod 6)となる。
したがって、pが素数ならp≡1 (mod 6)またはp=3。
以上により、p=a2+ab+b2が素数ならp≡1 (mod 6)またはp=3。
逆の、素数pについてp≡1 (mod 6) またはp=3ならp=a2+ab+b2となるa,bが存在すること、
についてはp=3のときはa=b=1。あとは降下法でなんとか構成するのだろうなあ・・・。
(b)
p=a2+b2 | a | b |
2 | 1 | 1 |
5 | 1 | 2 |
13 | 2 | 3 |
17 | 1 | 4 |
29 | 2 | 5 |
37 | 1 | 6 |
41 | 4 | 5 |
定理26.1によりp≡1 (mod 4)またはp=2。
26.2
p ≥5は奇数だから、aとbのどちらかが奇数でどちらかが偶数である。
(i) aが偶数でbが奇数の場合
a=2l、b=2k+1 (k.l∈ℕ)として、p=a2+5b2=4l2+20k(k+1)+5≡4l2+5 (mod 20)
l≡0 (mod 5)ならp≡0 (mod 5)となってp≠5よりpは素数でないから、l≢0 (mod5)。
そこでさらにl=5m+n (1≤n≤4)とおけば、1≤n≤4に対し
p≡4l2+5≡4n2+5≡1または9 (mod 20)。
(ii) aが奇数でbが偶数の場合
a=2l+1、b=2k (k.l∈ℕ)として、p=20k2+4l(l+1)+1≡4l(l+1)+1 (mod 20)。
ここでl=5m+n (0≤n≤4)とおけば、n=2のときはp≡4n(n+1)+1≡0 (mod 5)となって
p≠5よりpは素数でない。n=0,1,3,4に対してはp≡4n(n+1)+1≡1または9 (mod 20)。
以上により、p=a2+5b2≥5が素数ならp≡1または9 (mod 20)。
26.3
降下法1回目: 2422+412=5·12049
降下法2回目: 1052+322=12049
26.4
(a)
降下法1回目: 160≡4 (mod 13), 7≡-6≥-13/2 (mod 13)から462+762=4·1973
降下法2回目: 232+382=1973
(7≡7≥13/2 (mod 13)を使ってしまうと、
532+842=5·1973と992+82=5·1973の間を堂々巡りするので注意。)
(b)
降下法1回で261≡1 (mod 10), 947≡-3 (mod 10)から2582+1732=96493
26.5
(a)
a | b | c | p=a2 +b2+ c2 |
0 | 1 | 1 | 2 |
0 | 1 | 2 | 5 |
0 | 2 | 3 | 13 |
0 | 1 | 4 | 17 |
0 | 2 | 5 | 29 |
0 | 1 | 6 | 37 |
0 | 4 | 5 | 41 |
0 | 2 | 7 | 53 |
0 | 5 | 6 | 61 |
0 | 3 | 8 | 73 |
0 | 5 | 8 | 89 |
0 | 4 | 9 | 97 |
1 | 1 | 1 | 3 |
1 | 1 | 3 | 11 |
1 | 1 | 9 | 83 |
1 | 2 | 6 | 41 |
1 | 3 | 3 | 19 |
1 | 3 | 7 | 59 |
1 | 4 | 6 | 53 |
1 | 6 | 6 | 73 |
2 | 2 | 3 | 17 |
2 | 2 | 9 | 89 |
2 | 3 | 4 | 29 |
2 | 6 | 7 | 89 |
3 | 3 | 5 | 43 |
3 | 3 | 7 | 67 |
3 | 4 | 4 | 41 |
3 | 4 | 6 | 61 |
3 | 4 | 8 | 89 |
3 | 5 | 5 | 59 |
3 | 5 | 7 | 83 |
5 | 6 | 6 | 97 |
この表により、p=2, 3, 5, 11, 13, 17, 19, 29, 37, 41, 43, 53, 59, 61, 67, 73, 83, 89, 97。
つまり7, 23, 31, 47, 71, 79は三つの平方数の和でない。
(b)
(i) p≢-1 (mod8)
(ii) p≡-1 (mod8)
なお合成数を含めるといわゆる三平方和定理が成り立つことが、
Legendreにより証明されているそうだ:
「自然数mが3つの平方数の和で表される必要十分条件は
m=4n(8k+a) (n≥0, k≥0, a=1,2,3,5,6)。
つまりm=4n(8k+7)の場合かつその場合に限り、
mは3つの平方数の和に表されない。」
この系の三角数定理については練習問題29.2。
(c)
(ii)の対偶「素数pが3つの平方数の和ならp≢-1 (mod8)」を証明する。
p=2のときは成り立っている。他のpは奇数なので、
a,b,cの2つが偶数・1つが奇数か、またはa,b,cがすべて奇数。
a,b,cの2つが偶数・1つが奇数のとき、a=2l, b=2k, c=2m+1 (k.l,m∈{ℕ,0})として、
p=4(l2+k2+m2+m)+1。括弧の係数4があるので、mod 8ではl,k,mをmod 2で調べれば十分。
l,k,m=0または1のすべての組み合わせで、p≡1または5 (mod8)なので、p≢-1 (mod8)。
a,b,cがすべて奇数のとき、a=2l+1, b=2k+1, c=2m+1 (k.l,m∈{ℕ,0})として、
p=4(l2+l+k2+k+m2+m)+3。l2+l≡0 (mod 2)が常に成り立つから、p≡3≢-1 (mod8)。
したがって(ii)が成り立つ。
したがって(ii)が成り立つ。
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