演習問題1
det(MtM)=Δ。一方Mij=xjn-iより、tMij=xin-jだから、
(MtM)ij=∑k Mik tMkj=∑k x2n-(i+j)=s2n-(i+j)となり、(2.33)式が成り立つ。
演習問題2
全てのα∈Anは偶数個の互換τiの積として表現できる。
すなわちl∈ℕとしてα=∏1≤i≤2l τi。
任意の互換τに対しτ·f=-fだから、任意のα∈Anについて、
(2.31)式によりα·f=(-1)2lf=f。すなわちfはAnで不変だから、
定理2.4.4により、A,B∈F[σ1,...,σn]が存在してf=A+B√Δ。
命題2.4.1によりτ·√Δ=-√Δだから、(2.31)式により
τ·f =τ·A+(τ·B)(τ·√Δ)=A-B√Δ=-f=-A-B√ΔよりA=0を得る。
したがってf=B√Δ。
演習問題3
n=2に対しΔ(σ1,σ2)=(x1-x1)2=σ12-4σ2。
二次の普遍多項式f~=x2-σ1x+σ2への
求値写像σ1→-b, σ2→c の作用によりf~→fで、
このときΔ(f)=Δ(-b,c)=b2-4c。
演習問題4
命題2.4.3により明らか。
演習問題5
Fが標数2の体なら、1=-1だから、
命題2.4.1において全てのσ∈Snに対し
σ·√Δ=sign(σ)√Δ=√Δとなるので√Δは対称。
逆にσ∈Snに対しσ·√Δ=sign(σ)√Δ=√Δなら、
sign(σ)=1が常に成り立つのでFにおいて-1=1。
したがって2=0である。
Fの標数が2でないなら標数の定義により2·1=2≠0だから、
Fの標数は2しかありえない。
演習問題6
(a)
f=x2+bとすると、Δ(σ1,σ2)=σ12-4σ2=σ12において、
判別式Δ(f)=Δ(0,b)=0だから、
2つの根は2重根になるので解は一意的である。
b=1ならβ=1, b=0ならβ=0なのでβ=√b=b∈F。
(b)
(a)により√w=w∈Fだから、α=u+v√w (u,v,w∈F)において
α∈Fとなるのでfの既約性に反する。
(c)
(a)から判別式Δ(f)=Δ(1,b)=1≠0だから、
x2+x+b=0はLにおいて異なる2根を持つ。
R(b)2+R(b)+b=0, (R(b)+1)2=R(b)2+1を用い、
(R(b)+1)2+R(b)+1+b=R(b)2+R(b)+b=0となるから、
R(b)が根ならR(b)+1≠R(b)も根で、
2次方程式の根2つを尽くしている。
Fを含む体上で1+1=0だから(R(b)+1)+1=R(b)である。
(d)
x=ayとおけばa2y2+a2y+b=0。a≠0だからy2+y+b/a2=0。
(c)によりこの解はy=R(b/a2)とy=R(b/a2)+1なので、
x=aR(b/a2), a(R(b/a2)+1)。
演習問題7
(2.28)の2番目の等式で、
(τ1...τl)·√Δ=(τ1...τl-1) τl·√Δ=(τ1...τl-1)·(-√Δ)=...=(-1)l√Δ
のように使った。
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