2011-05-10

シルヴァーマン 「はじめての数論」第3版 第45章練習問題

45.1
(a)
p=3のとき解は(1,0), (2,0), (0,1), (0,2)M3=4
p=5のとき解は(1,0), (4,0), (0,1), (0,4)M5=4
p=13のとき解は(1,0), (12,0), (0,1), (6,2), (7,2), (2,6),
(11,6), (2,7), (11,7), (7,11), (6,11), (0,12)M13=12
p=17のとき解は(1,0), (0,1), (16,0), (0,16), (3,3), (14,3), (3,14),
(6,4), (4,6), (11,4), (4,11), (13,6), (6,13), (13,11), (11,13), (14,14) M17=16

なお、
p=7のとき解は(1,0), (0,1), (6,0), (0,6), (2,2), (5,2), (2,5), (5,5) M7=8
p=11のとき解は(1,0), (0,1), (10,0), (0,10), (5,3), (3,5), (6,3),
(3,6), (8,5), (5,8), (8,6), (6,8)M11=12


(b)

p=19のとき解は(1,0), (0,1), (18,0), (0,18), (4,2), (2,4), (15,2), (2,15),

(7,3), (3,7), (12,3), (3,12), (17,4), (4,17), (16,7), (7,16), (16,12), (12,16),
(17,15), (15,17) M19=20

p≡1 (mod 4)のときMp=p-1p≡3 (mod 4)のときMp=p+1と思われる。
この予想が正しければ、M1373=1372, M1987=1988
計算機で計算すると実際そうなっている。

(c)
...

45.2
(a)
(0,1), (0,6), (1,3), (1,4), (5,2), (5,5), (6,0)7つ。

(b)
(0,1), (0,10), (2,0), (6,0), (7,0), (8,0), (10,0)7つ。


mod pにおいて、(0,1), (0,p-1), (p-1,0)が常に解であることは容易に分かる。
様々な奇素数p1 (mod 5)について試すと、
上のy=0,1,p-1以外の2からp-2までの、p-3個の数が全て現れていて、
全部で解はp個になっている。

また、p1 (mod 5)の奇素数については、限られたyしか解に現れない。



(c)
定理45.2の証明と全く同様に証明できる。

まずp1 (mod 5), 0b1<p, 0b2<pなるb1,b2について、
b15+1≡b25+1 (mod p)ならb1=b2であることを示す。

p1 (mod 5)よりp-10 (mod 5)だから、gcd(p-1,5)=1
したがって5u+(p-1)v=1の解u,vが存在する。
b15+1≡b25+1 (mod p)よりb15b25 (mod p)
1b1<p1b2<pなら、この両辺をu乗して5u =1-(p-1)v を用いれば、
Fermatの小定理からb1b2 (mod p)を得、1b1<p1b2<pだからb1=b2
b1,b2のいずれかが0、例えばb1=0ならb25≡0 (mod p)で、
pは素数だからb2=0を得る。

上により、異なるb1,b2 (0b1<p, 0b2<p)に対し常にb15+1b25+1 (mod p)だから、
f(x)=x5+1としてf(0), f(1),... f(p-1)mod pにおいて全て異なる。
f(0), f(1),... f(p-1)のうちmod pにおいて平方剰余であるものは、
定理23.1により0以外では(p-1)/2個あり、
0でない各平方剰余f(xi) (i=1,2,.., (p-1)/2)についてy2 f(xi) (mod p)の解は2つあるから、
解の総数は1+2(p-1)/2=p



同様にすればより一般的に、p,qを異なる素数として
Diophantus方程式y2xq+a (mod p)は、
p1 (mod q)のときp個の解を持つことが示される。



45.3
p
7
13
19
31
37
43
61
4p-ap2
3=3×12
3=3×12
27=3×32
0=3×02
27=3×32
3=3×12
75=3×52



p
67
73
79
97
103
109
4p-ap2
243=3×92
192=3×82
300=3×102
363=3×112
363=3×112
432=3×122

平方数の形になる。

45.4
虚数乗法とやらを持つのは(b)(c)の楕円曲線と思われる。

(a)

p
2
3
5
7
11
13
17
19
23
29
31
37
41
Np
2
2
5
5
9
17
15
15
15
35
32
27
46
ap
0
1
0
2
2
-4
2
4
8
-6
-1
10
-5



p
43
47
53
59
61
67
71
73
79
83
89
97
Np
49
45
59
49
59
61
69
59
91
82
75
107
ap
-6
2
-6
10
2
6
2
14
-12
1
14
-10

(b)

p
2
3
5
7
11
13
17
19
23
29
31
37
41
Np
2
3
5
7
15
13
17
19
31
43
41
31
47
ap
0
0
0
0
-4
0
0
0
-8
2
0
-6
0



p
43
47
53
59
61
67
71
73
79
83
89
97
Np
31
47
63
59
61
71
87
73
87
83
89
97
ap
12
0
-10
0
0
-4
-16
0
-8
0
0
0

(c)

p
2
3
5
7
11
13
17
19
23
29
31
37
41
Np
2
5
5
7
17
13
23
21
23
29
31
37
35
ap
0
-2
0
0
-6
0
-6
-2
0
0
0
0
6



p
43
47
53
59
61
67
71
73
79
83
89
97
Np
33
47
53
65
61
53
71
75
79
101
107
87
ap
10
0
0
-6
0
14
0
-2
0
-18
-18
10


(d)

p
2
3
5
7
11
13
17
19
23
29
31
37
41
Np
2
0
6
7
16
15
11
17
26
19
24
33
48
ap
0
3
-1
0
-5
-2
6
2
-3
10
7
4
-7



p
43
47
53
59
61
67
71
73
79
83
89
97
Np
52
47
51
51
60
57
59
62
87
85
92
104
ap
-9
0
2
8
1
10
12
11
-8
-2
-3
-7


45.5
(a)
p1 (mod 3)。証明は45.2(c)と全く同様。

(b)
p
7
13
19
31
37
43
61
4p-ap2
12=3×22
48=3×42
12=3×22
108=3×62
48=3×42
108=3×62
48=3×42



p
67
73
79
97
103
109
4p-ap2
12=3×22
192=3×82
300=3×102
192=3×82
12=3×22
432=3×122


45.3E1と同様、4p-ap2平方数の形になるが、特に3×(偶数)2である。

(c)
p=7, ap=-4, 4p-ap2=12=3×22, (A,B)=(5,1)(4,2)(1,3)
p=13, ap=2, 4p-ap2=48=3×42, (A,B)=(7,1)(5,3)(2,4)
p=19, ap=8, 4p-ap2=12=3×22, (A,B)=(8,2)(7,3)(1,5)
p=31, ap=-4, 4p-ap2=108=3×62, (A,B)=(11,1)(7,5)(4,6)
p=37, ap=-10, 4p-ap2=48=3×42, (A,B)=(11,3)(10,4)(1,7)
p=43, ap=8, 4p-ap2=108=3×62, (A,B)=(13,1)(8,6)(5,7)
p=61, ap=14, 4p-ap2=48=3×42, (A,B)=(14,4)(13,5)(1,9)
p=67, ap=-16, 4p-ap2=12=3×22, (A,B)=(16,2)(11,7)(5,9)
p=73, ap=-10, 4p-ap2=192=3×82, (A,B)=(17,1)(10,8)(7,9)
p=79, ap=-4, 4p-ap2=300=3×102, (A,B)=(17,3)(13,7)(4,10)
p=97, ap=14, 4p-ap2=192=3×82, (A,B)=(19,3)(14,8)(5,11)
p=103, ap=20, 4p-ap2=12=3×22, (A,B)=(20,2)(13,9)(7,11)
p=109, ap=2, 4p-ap2=432=3×122, (A,B)=(19,5)(17,7)(2,12)

(d)
(A,B)の組は常に3つ。うち奇数同士の組が2つ、偶数同士の組が1つとなっていて、
偶数同士の組はA=|ap|である。

(e)
(i) p=541に対し、(46,4)の組から|ap|=46
(ii) p=2029に対し、(2,25)の組から|ap|=2
(iii) p=8623に対し、(28,106)の組から|ap|=28



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