33.9
(a)
α=a+b√3, β=c+d√3とすると、
練習問題33.7(d)からαβ=(ac+3bd)+(ad+bc)√3なので、
N(αβ)=(ac+3bd)2-3(ad+bc)2=a2c2+9b2d2-3a2d2-3b2c2=(a2-3b2)(c2-3d2)=N(α)N(β)
(b)
αβ=1=1+0√3なら1= N(αβ)=N(α)N(β)よりN(α)=±1。
α=a+b√3としてN(α)=a2-3b2=-1の有理整数解は練習問題32.1(a)により存在しないから、
N(α)≠-1。したがってN(α)=1。
(c)
α=a+b√3としてN(α)=a2-3b2=α(a-b√3)=1なら、
β=a-b√3∈Rとすればαβ=1。したがって、αは単数。
(d)(e)
(b)により、α=a+b√3が単数なら、(a,b)はPell方程式x2-3y2=1の有理整数解なので、
単数は無数に存在し、(c)によりこれ以外に単数は存在しない。
Pell方程式x2-3y2=1の有理整数解のうちa≥0,b≥0となるものは例えば、
(a,b)=(1,0), (2,1), (7.4)。
したがって単数は例えば
1, -1, 2+√3, -2+√3, 2-√3, -2-√3, 7+4√3, -7+4√3, 7-4√3, -7-4√3。
すべての単数は、xk+yk√3=(2+√3)k (k≥0)から決まる
Pell方程式x2-3y2=1の正の有理整数解xk, ykを用いて、
±xk±yk√3(k=0のときの単数1, -1も含む)。
33.10
ケース2と全く同様に証明できる。
33.11
(a)
91+63i=7(13+9i)。7≡3 (mod 4)だから7はGauss素数。
N(13+9i)=2·53なので、定理33.5によりGauss素数1+iは13+9iを割り、
91+63i=7(1+i)(11-2i)。
N(11-2i)=125=53より、ノルムが5のGauss素数2+iまたは2-iが11-2iを割る。
実際11-2i=(2+i)(4-3i)。さらにN(4-3i)= 52で、4-3i=(1-2i)(2+i)。
N(1-2i)=5なので1-2iはGauss素数。
したがって91+63i=7(1+i)(2+i)2(1-2i) 。
(b)
975=52·39=39(2+i)2(2-i)2で、
39≡3 (mod 4)だから39はGauss素数。
N(2±i)=5は素数だから2±i はGauss素数。
(c)
N(53+62i)=6653は素数だから、53+62iはGauss素数。
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