2010-12-25

シルヴァーマン 「はじめての数論」第3版 第36章練習問題

36.1
(a) 252 (b) 184756 (c) 1365 (d) 4455100

36.2
nCk-1+nCk=n!/[(k-1)!(n-k+1)!]+n!/[k!(n-k)!]
=n!/[(k-1)!(n-k)!] [1/(n-k+1)+1/k]=(n+1)!/[k!(n-k+1)!]=n+1Ck

36.3
n=6までの、行の和の列は1, 2, 4, 8, 16, 32, 64なので、2の冪になると予想される。
実際、定理36.2の式においてA=B=1とおけば、Σ0k n nCk=2n

36.4
(a)
-1Ck=(-1)k·1·2·3·...·k/k!=(-1)k

(b)
-1/2Ck=(-1)k/( k!·2k)·1·3·5·...·(2k-1)=(-1)k(2k-1)!!/( k!·2k)
=(-1)kk(2k-1)!/[(k!)2·22k-1]

36.5
n=0のときは、0C0=1, 0Ck=0と定義することにすれば、与えられた級数は1=(1+x) 0となる。

n<0を整数とする。m=-n=|n|とおくと、練習問題36.4(a)と同様にして、
-mCk=(-1)k(m+k-1)!/[k!(m-1)!]である。
与えられた無限級数の第k(k≥0)bk=-mCk xkとすると、
|bk+1/bk|=|(m+k)/(1+k)||x|である。|x|<1となる各xに対して、
|x|<ρ<1となるρをとれば、k>(mx-ρ)/(ρ-x)となるすべてのkについて、
(mx-ρ<0ならすべてのk≥0について)
|bk+1/bk|=|(mx+kx)/(k+1)|<|[(ρ-x)k+ρ+kx]/(1+k)|=ρ<1
となるから、Σk bkは十分大きいkに対しては公比ρの等比級数の劣級数となるので、
|x|<1で絶対収束する。

(1+x)-mTaylor展開は(1+x)-m=Σk (-1)k(m+k-1)!/[k!(m-1)!]xk=Σk -mCk xkなので、
与えられた級数にxの冪の係数が一致するので、|x|<1(1+x)nに収束する。

36.6
(a)
n=4, k=2n-1=3のとき4C2=6なのでnnCkを割らない。

(b)
n=4, 1 kn-1に対し、kの昇順にnCk≡0, 2, 0 (mod 4)
n=6, 1 kn-1に対し、kの昇順にnCk≡0, 3, 2, 3, 0 (mod 6)
n=8, 1 kn-1に対し、kの昇順にnCk≡0, 4, 0, 6, 0, 4, 0 (mod 8)
n=9, 1 kn-1に対し、kの昇順にnCk≡0, 0, 3, 0, 0, 3, 0, 0 (mod 9)
n=10, 1 kn-1に対し、kの昇順にnCk≡0, 5, 0, 0, 2, 0, 0, 5, 0 (mod 10)
n=12, 1 kn-1に対し、kの昇順にnCk≡0, 6, 4, 3, 0, 0, 0, 3, 4, 6, 0 (mod 12)
n=14, 1 kn-1に対し、kの昇順にnCk≡0, 7, 0, 7, 0, 7, 2, 7, 0, 7, 0, 7, 0 (mod 14)

(c)
1≤kn-1について、nCk≡0 となるのは、
(i) k=1または n-1のとき。
(ii) 1<k<n/2について、knを割らないとき。
(iii) k=n/2については場合による。
(iv) n/2<k< n-1について、n-knを割らないとき。

(d)
(i) k=1または n-1のときは。nC1=nCn-1=n≡0 (mod n)である。
(ii) 1<k<n/2で、knを割らないとする。
nCkの式n(n-1)(n-2)...(n-k+1)/k!において、分子の、1を除きk-1個の因子の積は、
分母の階乗の各因子と約分できるが、knを割らないので、
kと約分されるのはnではなく(n-1), (n-2), ..., (n-k+1)のいずれかである。
んで・・・う~んtotient関数φ(n)と関係しそうだけど・・・。

(ii)が証明されれば(iv)は明らか。
(iii)は・・・?n=16,18でもnCn/20 (mod n)だけど・・・

36.7
(a)
p=3, 0 kp-1に対し、kの昇順にp-1Ck≡1, -1, 1 (mod 3)
p=5, 0 kp-1に対し、kの昇順にp-1Ck≡1, -1, 1, -1, 1 (mod 5)
p=7, 0 kp-1に対し、kの昇順にp-1Ck≡1, -1, 1, -1, 1, -1, 1 (mod 7)
p=11, 0 kp-1に対し、kの昇順にp-1Ck≡1, -1, 1, -1, 1, -1, 1, -1, 1, -1, 1 (mod 11)
p=13, 0 kp-1に対し、kの昇順にp-1Ck≡1, -1, 1, -1, 1, -1, 1, -1, 1, -1, 1, -1, 1 (mod 13)

p-1Ck≡(-1)k (mod p)
∵) 定理36.1と定理36.3により、p-1Ck-1+ p-1Ck=pCk≡0 (mod p)(1 kp-1)なので、
p-1Ck≡-p-1Ck-1 (mod p)だから、p-1Ck≡-p-1Ck-1≡(-1)2p-1Ck-2≡... ≡(-1)k p-1C0=(-1)k (mod p)

(b)
p=5, 0 kp-2に対し、kの昇順にp-1Ck≡1, -2, -2, 1 (mod 5)
p=7, 0 kp-2に対し、kの昇順にp-1Ck≡1, -2, 3, 3, -2, 1 (mod 7)
p=11, 0 kp-2に対し、kの昇順にp-1Ck≡1, -2, 3, -4, 5, 5, -4, 3, -2, 1 (mod 11)

0k<(p-2)/2について、p-2Ck≡(-1)k(k+1)(p-2)/2<k p-2については対称性公式から。
∵) 定理36.1(a)より、mod pp-2Ckp-1Ck-p-2Ck-1≡(-1)k -p-2Ck-1
≡(-1)k -(-1)k-1 +p-2Ck-2=2(-1)k+p-2Ck-2...k(-1)k+(-1)kp-2C0≡(-1)k(k+1)

36.8
(a)
nについての数学的帰納法で証明できる。
n=2の時成り立っていることはすでに示されている。
n-1で成り立つとすると、
(A1+ A2+... +An)p=[(A1+ A2+...+An-1)+An)]p(A1+ A2+...+An-1)p+AnpA1p+ A2p+...+An-1p+Anp
だからnでも成り立つ。

(b)
指数法則を適用して普通に正しい。

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