12.4
(a)
mが素数の場合は{a1, a2,…,aφ(m)}={1,2,…,m-1}だから、
mが合成数の場合、
A4=4≡0 (mod 4), A6=6≡0 (mod 6), A8=24·11≡0 (mod 8), A9=33·23≡0 (mod 9)
全ての合成数mに対しAm≡0 (mod m)である。
ai 2≡1 (mod m) (i≠1,m-1)となるai、および積が1と合同になる2つの元の組に分類される。
さらに、次の3つの補題を証明する。
補題1: ai∈Sに対しΣai≡0 (mod m)。
∵)gcd(ai ,m)=1なので、gcd(m- ai ,m)=1。したがってあるjが存在して、
aj =m- ai∈Sである。ai+ aj =m≡0 (mod m)。
すなわち、Sは、和が0と合同となる2つの異なる元からなる、
φ(m)/2個の組に常に分けられる
(和が0と合同で等しい数の組は、mが偶数の時の(m/2, m/2)だが、
このときgcd(m/2,m)= m/2≠1だからm/2∉S)。
よってその総和も0と合同だから、Σai≡0 (mod m)。
補題2:ai ≠1, ai ≠m-1, ai 2≡1 (mod m)となるai∈Sは偶数個である。
∵) m ≥3に対しφ(m)は偶数。
また、a1, aφ(m)と、積が1と合同になる2つ組の元はあわせて偶数個だから、
残るai ≠1, ai ≠m-1, ai 2≡1 (mod m)となるaiも偶数個。
補題3:i≠j, ai ,aj≠1, ai ,aj≠m-1, ai 2≡aj2≡1 (mod m)となるai ,aj∈S (i,j=2…φ(m)-1)について、
ai+ aj≡0 (mod m)となる2つ組(ai, aj)を常に取れる。
∵) ai2≡1 (mod m)となるai∈Sに対しaj =m- ai∈Sも、
aj2≡ai2≡1 (mod m), aiaj≡-1 (mod m), だから、ai 2≡1 (mod m)となる{ai}⊆Sは、
積が-1,和が0と合同になる2つ組に常に分けることが出来る。
R={ ri∈S | ri 2≡1 (mod m)}, T={ ti∈S | ti 2≢1 (mod m)}と分割される。
なお、a1=1∈R, aφ(m) =m-1∈Rである。
補題3よりΣri≡a1+ aφ(m) =m≡0 (mod m)、さらに補題1よりΣti=Σai-Σri≡0 (mod m)である。
ti tj≡1となるtjをti-1とかく。また、n=#R/2とする。
与式を全て通分した分子は、a1 a2…ti-1ti+1…aφ(m) ≡(-1)nti-1 (mod m)と、
a1 a2…ri-1ri+1…aφ(m) ≡(-1)n-1(m-ri) ≡(-1)nri (mod m)の2つの形の項からなり、
これらの総和は(-1)n(Σti+Σri) ≡0となる。
したがって全ての合成数mに対しAm≡0 (mod m)である。
(b)
A4=4≡4 (mod 42), A6=6≡6 (mod 62), A8=24·11≡48 (mod 82), A9=33·23≡54 (mod 92)
m≥8に対しAm≡6m (mod m2)、mが素数なら0?
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