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3.1
(a)
$u,v$が共通因数$d>1$をもてば、$u=du', v=dv'$とおいて$a=d^2(u'^2-v'^2)$, $b=d^2\cdot 2u'v'$, $c=d^2(u'^2+v'^2)$となるので、$a,b,c$は共通因数$d^2$を持つから、規約Pythagoras数にならない。
(b)
$u,v$がともに奇数なら、$a,b,c$はすべて偶数となるので共通因数2を持つ。したがって規約にならない。
(c)
$u=$ 2, $v=$ 1: (3, 4, 5)
$u=$ 3, $v=$ 1: (8, 6, 10)
$u=$ 3, $v=$ 2: (5, 12, 13)
$u=$ 4, $v=$ 1: (15, 8, 17)
$u=$ 4, $v=$ 2: (12, 16, 20)
$u=$ 4, $v=$ 3: (7, 24, 25)
$u=$ 5, $v=$ 1: (24, 10, 26)
$u=$ 5, $v=$ 2: (21, 20, 29)
$u=$ 5, $v=$ 3: (16, 30, 34)
$u=$ 5, $v=$ 4: (9, 40, 41)
$u=$ 6, $v=$ 1: (35, 12, 37)
$u=$ 6, $v=$ 2: (32, 24, 40)
$u=$ 6, $v=$ 3: (27, 36, 45)
$u=$ 6, $v=$ 4: (20, 48, 52)
$u=$ 6, $v=$ 5: (11, 60, 61)
$u=$ 7, $v=$ 1: (48, 14, 50)
$u=$ 7, $v=$ 2: (45, 28, 53)
$u=$ 7, $v=$ 3: (40, 42, 58)
$u=$ 7, $v=$ 4: (33, 56, 65)
$u=$ 7, $v=$ 5: (24, 70, 74)
$u=$ 7, $v=$ 6: (13, 84, 85)
$u=$ 8, $v=$ 1: (63, 16, 65)
$u=$ 8, $v=$ 2: (60, 32, 68)
$u=$ 8, $v=$ 3: (55, 48, 73)
$u=$ 8, $v=$ 4: (48, 64, 80)
$u=$ 8, $v=$ 5: (39, 80, 89)
$u=$ 8, $v=$ 6: (28, 96, 100)
$u=$ 8, $v=$ 7: (15, 112, 113)
$u=$ 9, $v=$ 1: (80, 18, 82)
$u=$ 9, $v=$ 2: (77, 36, 85)
$u=$ 9, $v=$ 3: (72, 54, 90)
$u=$ 9, $v=$ 4: (65, 72, 97)
$u=$ 9, $v=$ 5: (56, 90, 106)
$u=$ 9, $v=$ 6: (45, 108, 117)
$u=$ 9, $v=$ 7: (32, 126, 130)
$u=$ 9, $v=$ 8: (17, 144, 145)
$u=$ 10, $v=$ 1: (99, 20, 101)
$u=$ 10, $v=$ 2: (96, 40, 104)
$u=$ 10, $v=$ 3: (91, 60, 109)
$u=$ 10, $v=$ 4: (84, 80, 116)
$u=$ 10, $v=$ 5: (75, 100, 125)
$u=$ 10, $v=$ 6: (64, 120, 136)
$u=$ 10, $v=$ 7: (51, 140, 149)
$u=$ 10, $v=$ 8: (36, 160, 164)
$u=$ 10, $v=$ 9: (19, 180, 181)
(d)
$u,v$が共通因数を持たず、かつ、共に偶数でも共に奇数でもない($u$と$v$の遇奇が一致しない)こと。
(e)
(a),(b)から、$(a,b,c)$が既約Pythagoras数なら上の(d)の条件は満たされる。逆に条件(d)が満たされたとすると、定理2.1の$s,t$と$u,v$の関係$u=(s+t)/2$, $v=(s-t)/2$から$s=u+v$, $t=u-v$なので、$s,t$は共に奇数となるから、$(a,b,c)$は既約Pythagoras数。
3.2
(a)
(1,1)を通る傾き$m$の直線$y-1=m(x-1)$と、円$x^2+y^2=2$の交点のうち(1,1)でない点は\[\left(\frac{(1-m)^2-2}{1+m^2},\frac{2-(1+m)^2}{1+m^2}\right)\]で、この式によって有理数の$m$について$x^2+y^2=2$の有理点が、(1,1)を含め得られる。ただし、$m\rightarrow\pm\infty$に対応する(-1,1)だけは除外されているから、この点を付け加えなければならない。逆に(-1,1)以外の有理点が上の式の有理数の$m$に対応することは本文と同様。
(b)
足がかりになる有理点が見つからない...と思ったら、実は$x^2+y^2=3$は有理点を通らない:
$x^2+y^2=3$が有理点$x=X/Z$, $y=Y/Z$ ($X,Y,Z\in\mathbb{Z}$)を通ると仮定する。ここで$X,Y,Z$すべての最大公約数は1として良い。$X^2+Y^2=3Z^2$となるが、$X^2+Y^2$は$X,Y$を3で割った剰余の組を$(r_X,r_Y)$ ($0\ge r_X,r_Y\ge2$)とすれば、$(r_X,r_Y)=(0,0)$以外のどの組についても、$X^2+Y^2$を3で割った剰余は0でないから、$X^2+Y^2=3Z^2$となるのは$X,Y$が共に3の倍数の時に限る。この時$X,Y$は共に9の倍数なので、$3Z^2$は9の倍数だから、$Z^2$は3の倍数、したがって$Z$も3の倍数となり、$X,Y,Z$すべての最大公約数が1であることと矛盾する。以上により$x^2+y^2=3$が有理点を通らない。
3.3
(-1,0)を通り傾きが有理数$m$の直線と、双曲線$x^2-y^2=1$との(-1,0)以外の交点を、本文と同様にして求める。$m=\pm1$なら(-1,0)以外の交点は存在しないので、$m\ne\pm1$とすると、\[\left(\frac{1+m^2}{1-m^2},\frac{2m}{1-m^2}\right)\]がもうひとつの交点で、有理点となる。逆に(-1,0)以外の有理点が上の式の有理数の$m\ne\pm1$に対応することは本文と同様。
3.4
(1,-3)と(-7/4,13/8)を通る直線の式$y=(-37/22)(x-1)-3$を$y^2=x^3+8$に代入し、$(x-1)(x+7/4)$で割ることで、第3の点として(433/121, -9765/1331)を得る。有理点が得られるのは、有理数係数の三次曲線の方程式に有理数係数の直線の式を代入してから有理数係数の二次式で整除しているので、有理数係数の一次式が得られるからである。
3.1
(a)
$u,v$が共通因数$d>1$をもてば、$u=du', v=dv'$とおいて$a=d^2(u'^2-v'^2)$, $b=d^2\cdot 2u'v'$, $c=d^2(u'^2+v'^2)$となるので、$a,b,c$は共通因数$d^2$を持つから、規約Pythagoras数にならない。
(b)
$u,v$がともに奇数なら、$a,b,c$はすべて偶数となるので共通因数2を持つ。したがって規約にならない。
(c)
$u=$ 2, $v=$ 1: (3, 4, 5)
$u=$ 3, $v=$ 1: (8, 6, 10)
$u=$ 3, $v=$ 2: (5, 12, 13)
$u=$ 4, $v=$ 1: (15, 8, 17)
$u=$ 4, $v=$ 2: (12, 16, 20)
$u=$ 4, $v=$ 3: (7, 24, 25)
$u=$ 5, $v=$ 1: (24, 10, 26)
$u=$ 5, $v=$ 2: (21, 20, 29)
$u=$ 5, $v=$ 3: (16, 30, 34)
$u=$ 5, $v=$ 4: (9, 40, 41)
$u=$ 6, $v=$ 1: (35, 12, 37)
$u=$ 6, $v=$ 2: (32, 24, 40)
$u=$ 6, $v=$ 3: (27, 36, 45)
$u=$ 6, $v=$ 4: (20, 48, 52)
$u=$ 6, $v=$ 5: (11, 60, 61)
$u=$ 7, $v=$ 1: (48, 14, 50)
$u=$ 7, $v=$ 2: (45, 28, 53)
$u=$ 7, $v=$ 3: (40, 42, 58)
$u=$ 7, $v=$ 4: (33, 56, 65)
$u=$ 7, $v=$ 5: (24, 70, 74)
$u=$ 7, $v=$ 6: (13, 84, 85)
$u=$ 8, $v=$ 1: (63, 16, 65)
$u=$ 8, $v=$ 2: (60, 32, 68)
$u=$ 8, $v=$ 3: (55, 48, 73)
$u=$ 8, $v=$ 4: (48, 64, 80)
$u=$ 8, $v=$ 5: (39, 80, 89)
$u=$ 8, $v=$ 6: (28, 96, 100)
$u=$ 8, $v=$ 7: (15, 112, 113)
$u=$ 9, $v=$ 1: (80, 18, 82)
$u=$ 9, $v=$ 2: (77, 36, 85)
$u=$ 9, $v=$ 3: (72, 54, 90)
$u=$ 9, $v=$ 4: (65, 72, 97)
$u=$ 9, $v=$ 5: (56, 90, 106)
$u=$ 9, $v=$ 6: (45, 108, 117)
$u=$ 9, $v=$ 7: (32, 126, 130)
$u=$ 9, $v=$ 8: (17, 144, 145)
$u=$ 10, $v=$ 1: (99, 20, 101)
$u=$ 10, $v=$ 2: (96, 40, 104)
$u=$ 10, $v=$ 3: (91, 60, 109)
$u=$ 10, $v=$ 4: (84, 80, 116)
$u=$ 10, $v=$ 5: (75, 100, 125)
$u=$ 10, $v=$ 6: (64, 120, 136)
$u=$ 10, $v=$ 7: (51, 140, 149)
$u=$ 10, $v=$ 8: (36, 160, 164)
$u=$ 10, $v=$ 9: (19, 180, 181)
(d)
$u,v$が共通因数を持たず、かつ、共に偶数でも共に奇数でもない($u$と$v$の遇奇が一致しない)こと。
(e)
(a),(b)から、$(a,b,c)$が既約Pythagoras数なら上の(d)の条件は満たされる。逆に条件(d)が満たされたとすると、定理2.1の$s,t$と$u,v$の関係$u=(s+t)/2$, $v=(s-t)/2$から$s=u+v$, $t=u-v$なので、$s,t$は共に奇数となるから、$(a,b,c)$は既約Pythagoras数。
3.2
(a)
(1,1)を通る傾き$m$の直線$y-1=m(x-1)$と、円$x^2+y^2=2$の交点のうち(1,1)でない点は\[\left(\frac{(1-m)^2-2}{1+m^2},\frac{2-(1+m)^2}{1+m^2}\right)\]で、この式によって有理数の$m$について$x^2+y^2=2$の有理点が、(1,1)を含め得られる。ただし、$m\rightarrow\pm\infty$に対応する(-1,1)だけは除外されているから、この点を付け加えなければならない。逆に(-1,1)以外の有理点が上の式の有理数の$m$に対応することは本文と同様。
(b)
足がかりになる有理点が見つからない...と思ったら、実は$x^2+y^2=3$は有理点を通らない:
$x^2+y^2=3$が有理点$x=X/Z$, $y=Y/Z$ ($X,Y,Z\in\mathbb{Z}$)を通ると仮定する。ここで$X,Y,Z$すべての最大公約数は1として良い。$X^2+Y^2=3Z^2$となるが、$X^2+Y^2$は$X,Y$を3で割った剰余の組を$(r_X,r_Y)$ ($0\ge r_X,r_Y\ge2$)とすれば、$(r_X,r_Y)=(0,0)$以外のどの組についても、$X^2+Y^2$を3で割った剰余は0でないから、$X^2+Y^2=3Z^2$となるのは$X,Y$が共に3の倍数の時に限る。この時$X,Y$は共に9の倍数なので、$3Z^2$は9の倍数だから、$Z^2$は3の倍数、したがって$Z$も3の倍数となり、$X,Y,Z$すべての最大公約数が1であることと矛盾する。以上により$x^2+y^2=3$が有理点を通らない。
3.3
(-1,0)を通り傾きが有理数$m$の直線と、双曲線$x^2-y^2=1$との(-1,0)以外の交点を、本文と同様にして求める。$m=\pm1$なら(-1,0)以外の交点は存在しないので、$m\ne\pm1$とすると、\[\left(\frac{1+m^2}{1-m^2},\frac{2m}{1-m^2}\right)\]がもうひとつの交点で、有理点となる。逆に(-1,0)以外の有理点が上の式の有理数の$m\ne\pm1$に対応することは本文と同様。
3.4
(1,-3)と(-7/4,13/8)を通る直線の式$y=(-37/22)(x-1)-3$を$y^2=x^3+8$に代入し、$(x-1)(x+7/4)$で割ることで、第3の点として(433/121, -9765/1331)を得る。有理点が得られるのは、有理数係数の三次曲線の方程式に有理数係数の直線の式を代入してから有理数係数の二次式で整除しているので、有理数係数の一次式が得られるからである。
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