17.4
(a)
p,qを素数とし、m=pq、gcd(m,b)=pとする。
もしq|bならb=pq≡0 (mod m)だから、gcd(b,q)=1である。
gcd(p,q)=1だからku=1+φ(m)=1+φ(p) φ(q)。
x≡bu(mod m)とすると、mod qではq|mより
xk≡ bku(mod q) = b1+φ(p) φ(q)= b (bφ(q) ) φ(p)≡b(mod q) (1)
またmod pではp|mとgcd(m,b)=pより
xk≡ bku≡0(mod p) (2)。
(1),(2)をxkについての連立合同式とみるとgcd(p,q)=1だから、
中国の剰余定理により解はmod pqで唯一に定まる。
具体的に解くと、(2)より
xk =pi (0<i<q)
(1)に代入して
pi≡b(mod q)
つまり0≤j<pとして
pi=b+qj
gcd(p,q)=1より、py=1+qzの解yが存在するから、このyを用いてi=byと書ける。
よってmod pqで(1)(2)の解は
xk ≡pby=b(1+qz) ≡b (gcd(m,b)=pよりp|bだからbq≡0(mod pq))。
したがって、x≡bu(mod m)はxk ≡b(mod m)の唯一の解である。
(b)
(a)でp=q=3と考えると、φ(9)=6 ≠φ(3) φ(3)=4だから(a)の方法はうまくいかない。
17.5
(a) φ(1279)=1278なので、gcd(2, φ(1279))=2≠1となりアルゴリズム17.1が使えない。
(b)
p=2のときはアルゴリズム17.1でgcd(2, φ(p))= gcd(2,1)=1だが、
b≠0ならx≡1 (mod 2)しかないので自明となる。
pがp≥3の素数ならpは奇数だから、gcd(2, φ(p))= gcd(2, p-1)=2≠1なので、
アルゴリズム17.1は使えない。
(c)
ku=1+φ(m)vに解が存在しないからである。
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