演習問題1
g=∑i gixi (0≤i≤deg(g)), h=∑j hjxj (0≤j≤deg(h))とすると、
g'=∑i igixi-1, h'=∑i jhjxj-1より、
(ag+bh)'=a∑i igixi-1+b∑i jhjxj-1=ag'+bh'。
(gh)'=∑i∑j (i+j)gihjxi+j-1=∑i igixi-1∑j hjxj +∑i gixi∑i jhjxj-1=g'h+gh'。
演習問題2
(a)
Fは体なのでpは素数だから、p>2では(-1)p=-1、p=2では(-1)p=1=-1なので、
(α-β)p=αp+(-β)p=αp+(-1)pβp=αp-βp。
(b)
(α+β)pe=(αp+βp)pe-1=...=αpe+βpe
演習問題3
(a)
補題5.3.5により明らか。
(b)
補題5.3.10と演習問題2(a)によりxp-1=(x-1)pとF上完全分解するので、
1のp乗根は1のみである。
演習問題4
n=deg(f)、f=∑i aixi (0≤i≤n)とする。
(2.29)(2.30)式により基本対称式をσ1,..., σn、求値写像をφ: σi→(-1)iaiとして、
Δ∈ℤ[σ1,..., σn]について、Δ(f)=φ(Δ)∈ℤである。
pを法として還元する写像をφpとし、bi≣ai (mod p) (0≤bi≤p-1)とすれば、
fp=φp(f)=∑i bixi、またφ∘φp: σi→(-1)ibi (mod p)なので、
Δ(fp)=Δ(φp(f))=φ∘φp(Δ)=Δ(f) (mod p)となる。
演習問題5
Maximaでfの終結式を計算し(コマンドはMapleと同じ)、
Res(f,f',x)=870199=11·239·331。
(5.17)式からΔ(f)=-11·239·331なので、p∈{11,239,331}ならば、
演習問題4によりΔ(f)=Δ(fp)=0 (mod p)となりfは分離的でない。
演習問題6
F⊂Lはある分離多項式f∈F[x]の分解体だから、
fの根をα1,..., αdeg(f)とすればこれらは全て単根で、
定義5.1.1によりL=F(α1,..., αdeg(f))である。
p1,..., ps (s≤deg(f))をF上の既約多項式としてf=p1...,psとすると、補題5.3.4により、
各αiはp1,..., ps の中のただ一つの既約分離多項式におけるL上の根で、
p1,..., ps は全て分離的、かつどの2つも互いに他の倍式でない。
αiをprがL上で根に持つとすれば、prは既約なので命題4.1.5により
prはαiのF上の最小多項式の単数倍。各prは分離的だから、
定義5.3.3により全てのα1,..., αdeg(f)は分離的となる。
したがって定理5.3.15(a)により、F⊂L=F(α1,..., αdeg(f))は分離拡大。
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